「書評」なんぞというたいそうなものじゃありません。「批評・評判」もどちらかと言うと苦手。
ま、無理矢理「おすすめの一冊」ってとこですか。

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■ 阿弥陀堂だより

記事年月日 2007/06/02
作者名 南木 佳士 
ジャンル 小説 
出版 文春文庫 

阿弥陀堂だより
懐かしさで満たされる。
日本の原風景の中で「和」な「死」が語られる。
人間、このように生き、このように逝けたら、どんなにいいだろう。四季折々の恵み拠り生かされるを魂が識り、自然の一部として悠々と生き、季節が替わるように「死」を受け容れ、風に雲がなびいて散るように逝く。
メメント・モリなど大袈裟にいうことすら「お恥ずかしい」と思えてくる。光と影、生と死など二律背反ではなく、「隣の部屋のドアを開けて入るようなものだ」というような意味づけをするでもなく、それはもう「死」さえ抱きかかえる「生」がそこにはある。
「死」さえ懐かしい。

ゼーハー・ゼーハー喘ぎ、喘ぎ山道を行き、ようやっと登りつめた山頂で目にした山々の光景のように新しく、胸に迫る感動に満たされ、汗ばんだ首筋に当る風のように爽やかで有り難く、目を閉じてまぶたに感じる陽光のように間近で優しい。

記: 2007-06-26