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■パーフェクト・ゲッタウェイ 【洋画】




原作 ――
監督 デヴィッド・トゥーヒー
脚本 デヴィッド・トゥーヒー
キャスト
ミラ・ジョヴォヴィッチ
ティモシー・オリファント
キエレ・サンチェス、スティーヴ・ザーン
配給会社 プレシディオ

ツンデレという言葉がある。普段の人前などではツンツンした態度を取っているが、二人っきりになるなどの状況下では正反対にデレデレと甘えてしまうといった意味の、アキバ系のインターネットスラング。いまは多少一般的になったかもしれない言葉である。

新婚旅行客も多く訪れる常夏の楽園、ハワイ。その例に漏れず、シドニー(ミラ・ジョヴォヴィッチ)とクリフ(スティーブ・ザーン)の新婚夫婦もハネムーンでハワイを訪れていた。解放的な雰囲気に呑まれ、彼らはもう2組のカップルとも交流を始める。だがそんな折、そのハワイで1組のカップルが惨殺されたというニュースが流れたのだ。しかも容疑者は同じように男女のカップルだという。容疑者6人、犯人2人という切迫した状況の中、お互いがお互いを疑い始め……。

『バイオハザード』シリーズやその他の出演作でも圧倒的にツンデレの「ツン」を演じるミラ・ジョヴォヴィッチだが、本作では今までに観たことのない「デレ」なミラを観ることができる。どこにでもいる普通の女性を演じているという、普通じゃない役どころのミラ。かなり新鮮なそんな彼女についつい見とれているのも束の間、物語が犯人の核心に触れた途端にスクリーンの中の登場人物全員があらぬ方向へと舵を切りだす。そこから先はあれよあれよとつるべ落としのようにすべての駒がドミノのように倒れ、アッという間に観る者の心を鷲づかみにして結末まで一気になだれ込む。その間、ハラハラするわドキドキするわバクバクするわケタケタ笑うわ、監督、そして脚本の手腕たるや相当なものである。
しかし、ティモシー・オリファント演じる「死なない男」。ミラを差し置いての相当のキャラクターと存在感である。彼を主人公にして続編を作る……なんていかが? ぃゃ、その、えっと、オンナってもんは強い男にはめっぽう弱いものです、はい(って、アタシがツンデレ状態)。

1月23日(土) 新宿ピカデリー他にてロードショー


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http://www.perfect-getaway.jp/

記:林田 久美子 2009/12/28