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「おもいでリスト」にエントリー確実、公開前の話題の映画。懐かしいシーンの掘り起こし。「独断と偏見」「愛と思い込み」をこめてお届け。
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(撮影前にキャストを集めて行われた)合宿中にいろいろな作品を監督が観せてくれたそうですが、監督からは演技について何か要望があったのでしょうか。 |
真田:
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この映画のどこを観よう、といったようなことは一切言わないんですね。何を感じ取るかというのは個人個人に任せられていて。演技指導というよりも、知っておくべきこと、体験しておくべきことを全部、合宿中に詰め込んで、与えて、そして合宿生活のなかで自然と人間関係、コミュニケーション、ポジショニングが固まってくるのを客観的に見ているという感じでしたね。その状況に追い込むことが演出の第一歩という感じなので、そこで起こった化学反応に対しては面白がって摘み取ってくれるというか。だから綿密な仕掛け人でありながら、現場における最初の無邪気な観客というのも、監督だったんです。
リハ中は綿密にそうして組み立てながら、いざ撮影が始まってからは、ノーリハーサルで。とにかくできあがったキャラクターと人間関係で生活しててくれれば勝手に撮るから、という。長回しで、どんな長いシーンでも最初から終わりまでを全部、全員で繰り返し繰り返しやって。それを、アングルを変え、レンズを変え、ときには手持ちで追っかけ、切り取っていくんです。こっちは、どこからどう撮られても、とにかく普通に“人間”として生きていればいいという。そういう、舞台のワークショップのようなリハーサル期間と、ドキュメンタリーを撮っているような現場と。この両極端の演出だったので、特に細かい指示はなかったです。面白い作り方でしたね。 |
| Q: |
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ちなみに、どんな作品をご覧になったのでしょう? |
真田:
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有名どころでは『2001年宇宙の旅』とか、『エイリアン』とか、『ライトスタッフ』とか。宇宙ものでは4〜5本観ましたかね。それから、実際に宇宙空間での生活を描いたドキュメントタッチの映画がロンドンで上映中だったので、3Dの眼鏡をかけながら、皆で「似合わねー」とか言いながら(笑)、劇場で観て。たまたまトム・クルーズ(『ラストサムライ』で真田と共演)がナレーションをしてたので、面白かったですけど。
それから、ニトロを積んだトラックを運ぶというミッションを、困難を乗り越えて遂行する……届けるだけなんだけどそれを遂行する男のあり方、緊張感の出し方、そういった作品も参考になりました。どんなに大仕掛けにしても迫力がでないものもあるけれど、こんな単純でなんの仕掛けもない話でも、これだけ手に汗握って感動できるんだっていう見本だったような気がします。そんなふうに監督チョイスの作品を1日の終わりに観てから寮に帰るという生活でしたね。 |
真田:
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そうですね……(しばし考えてから)、わりと無趣味なほうなので、あまりないんですけど……。強いて言えば、去年から始めたのがボディボードで。海辺でビーチを走ったあとにドボーンと飛び込んで波にもまれているときに……特にこの作品をやったあとだからかな、自然に親しめる場に身をおきたいという思いが強まったんだろうけど、40の手習いどころか46の手習いって感じで、今さらのように波に親しみ始めました。 |
| Q: |
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真田さんは国際的にも活躍されていますが、今ご自身がいる地点から映画界を見て、どう思われますか? |
真田:
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本当に国境がなくなってきたなと。今回のキャストに象徴されているように、それはスタッフもキャストもですけど、どんどん垣根が取り払われていって、普通に行き来できる時代に突入すると思うんですね。ですから、そういう経験から得られるものは貴重な財産なので、もっともっとこうした場は増えていくでしょうし、そこに関われる自分でありたいと思いますね。特に、アジアの映画人にとっては今はチャンスだと思うんです。欧米諸国が、アジアの精神性やらマーケットとしての価値も含めて、門を開いてきているというのは肌で感じるので、ここで打ち続けて、下手を売らずに、「日本人と仕事をしてよかったな」という実績を残して、次の人が行きやすい、当たり前に行き来できる時代を作っていきたいというふうに思っています。本当に今はいいチャンスだと思うので、ここで踏ん張らなきゃっていう感じですね。 |
| Q: |
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真田さんの役者人生にとって、本作への出演はどんな位置づけでしょうか? |
真田:
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そうですね、そういうのってたぶんに何年後かにわかるものなんでしょうけど。今現在感じているところでは、「そうであってほしい、そうであろう」と願っていた、「映画に国境なし」という思いが、この作品を通して実感として得られたといいますか。確信を持てたというところにおいては、今後の自信にもなるかなという気がしますね。 |
| Q: |
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役者「真田広之」としての今後の展望をお聞かせください。 |
真田:
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今までどおり未知数のところに身を投じていって、何かを発見したり吸収したりという、その喜びが大きいので……そういう意味では、大人の役をやるにはまだまだ青二才なので、今のうちに恥をかくことを恐れずにいろんなところに飛び込んで、自分を放り込んで、あっぷあっぷしながらやっていけたらいいのかな。それが日本でもアメリカでもインドでもヨーロッパでも、自分の触覚が触れてタイミングが合ったものにはドンドン飛び込んで、みたいな。 |
真田:
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そうですね、2本撮り終えたものがあります(ジャッキー・チェン主演『ラッシュアワー3』、アンソニー・ホプキンス主演『The City Of Your Final Destination』)。ただいつでも、いい作品と出会えれば日本でも出演を続けていきたいし、そのときには、外で得た栄養をつぎ込んでいきたいし。自分のスタンスをキープして、コマーシャルな大作からインディペンデントのアート系まで作品を問わずに、役の大小というよりは監督、本、もしくは心がなびけば、むしろやったことのない役にどんどん挑みたいと思っています。 |
終始おだやかに、物腰やわらかく、ときにはユーモアも交えながら語ってくれた真田氏。設定としては大作だが、人間の暗部や狂気、情けなさ、そして愛や尊さなどをも細やかに描きだしている本作は、役者としての真田氏の評価をより確かなものにしていくだろう。他のアジアの出演者と比べても、“サムライ魂”がそこかしこに滲み出る役どころには、観ている側も同じ日本人としての誇りを感じられ、たいへん嬉しい限りだ。国際派俳優として着実にスケールアップしている彼の勇姿を、ぜひ劇場で確かめていただきたい。
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・監督 ダニー・ボイル ・出演 キリアン・マーフィ、クリス・エヴァンス、ロース・バーン、
ミシェル・ヨー、真田広之ほか
・公開 4月14日(土)より有楽町スバル座ほか全国ロードショー
・公式サイト http://www.sunshine2057.jp
・ジャンル 洋画
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| (c)2007 Twentieth Century Fox. |
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