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「おもいでリスト」にエントリー確実、公開前の話題の映画。懐かしいシーンの掘り起こし。「独断と偏見」「愛と思い込み」をこめてお届け。
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女性がスタジアムで男性のスポーツを観戦することが法律で禁止されているというイラン。その実情をユーモアたっぷりに描きだしたのが『オフサイド・ガールズ』。第56回ベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員特別賞)受賞、第7回東京フィルメックス・アニエスベーアワード(観客賞)受賞、第17回リュブリャナ国際映画祭 アムネスティ・インターナショナル最優秀作品賞受賞と、その作品力で映画界を唸らせています。プロモーションのために来日した監督が、作品への思いを語りました。

| 林田: |
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それではまず、製作のきっかけをお聞かせください。 |
| 監督: |
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当時12歳の娘と5〜6年前にサッカーの試合を見に行ったのです。「行っても見られないよ」と制したのですが、「どうしても見たい」と言うので、妻と一緒に行きました。どっちみち、試合を見る前に会場の門のところで返さなくちゃいけないかなぁ、と思いつつ。で、ガードマンに一生懸命お願いしたんだけど、やはり入れてくれなくて。すると娘が「そんなにお願いしなくていいよ。私は何とかして入るから」と言ったので、仕方なく自分だけ入ったんです。そしたら、あとで娘と会場内で出くわしまして。どうやって入ったのかと尋ねたら、「女性専用の道があるのよ」って。それがどこかは今でも教えてくれないのですが、そんなふうに、女性が本当に入りたかったら、こっそり入れる道があることを知りました。それが面白くて、ずっと作ろう作ろうと考えていたんです。 |
| 林田: |
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今回、キャストの方たちが全員素人の方ということですが、どういった基準で選考したのでしょうか。 |
| 監督: |
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自分で脚本を書いているので、キャラクターの個性や考え方、イメージは明確に自分の中にあるんですね。書き終えて役を探していきますが、まずは見た目ですね。そして実際に会ってみると、特に質問などをしなくても、見ただけで決まっちゃうんです。やっぱりこの人だ、って。 |
| 監督: |
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演技指導はあとからどうにでもなるので、やはり最初の印象が大切ですね。それさえ上手く合えば、観る側にも通じるものになるし。もちろんイランにはたくさんのプロもいるから、そこから選ぼうとすれば選べたんです。でも、例えば、制服を着てるから偉いんだとどこかで思っていたり、でも若い男の子の素直な面も持っていたりと、そういう気持ちが同居していなくちゃいけない。そういうキャラクターを持っているプロってなかなか見つからないので、素人じゃないとダメなんです。本作には何人か兵士がいたわけですが、1人だけには警察官が持っているこん棒を持たせたんです。そしたら、それを持っているだけで「他の皆より偉いんだ」という気分になってくれまして。 |
| 林田: |
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監督のアイデアが、すごい効果をもたらしたんですね。演技指導で工夫した点は、ほかにありますか? |
| 監督: |
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彼らは素人だから、そのキャラクターを発見してあげるのが私の仕事なんですね。接し方によって違う演技を見せてくれるから。1人に対しては優しく接したり、もう1人に対しては怒らないといけなかったり、別の1人は無視しないといけなかったり、ジェラシーを起させないといけなかったり、ぜんぜん別の態度をとっていました。ある女の子に対しては無視をしたんです。他のキャストには演技指導やいろいろ話すのに、彼女だけ放っておいた。そしたら彼女は私に嫌われているんだと気にして、助監督に「私、何かした? なんで無視されているの?」と聞いたそうなんです。それの不安な表情や手の震えが、顔にすごくよく出ていました。あとで彼女には謝りましたけどね(笑)。 |
| 林田: |
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脚本がとにかくすごく面白かったのですが、アイデアを出すのに工夫していることはありますか? |
| 監督: |
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実際の試合中に撮影していたので、試合の結果によっていろいろと変わってくるんですよ。だから全然想像がつかなくて。門に入るところなんかも一般客に紛れての撮影ですから、何が起こるか予想できないんですよ。例えば、ポスターのシーンは実際にそこで起きたことです。仕込みも何もせずに。偶発的な事態にどう対応し、どう撮影するか、それが鍵でしたね。あんなに自然に動いてくれるエキストラを10万人も集めるのは不可能ですから。 |
| 林田: |
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もう、神が微笑んだとしか言いようのない撮影だったわけですね。 |
| 監督: |
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「神が微笑んだ」、おぉ、素晴らしい言葉ですね。 |
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・製作、編集、監督:ジャファル・パナヒ
・脚本:ジャファル・パナヒ、ジャドメヘル・ラスティン
・シマ・モバラク・シャヒ、サファル・サマンダール、シャイヤステ・イラニ、
M.キェラバディ、イダ・サデギ、ゴルナズ・ファルマニ、マフナズ・ザビヒ、
ナザニン・セディクジャザデ
・公開表記:9月1日(土)より、日比谷シャンテ シネほか全国順次ロードショー
・公式サイト:http://www.espace-sarou.co.jp/offside/
・ジャンル:洋画
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