はいコチラ、酔っぱライ部

予感について考える

2012 / 11 / 06

とある朝、仕事場へ向かう電車の中で語り合う初老の男性二人。

「……本当にうちの会社もいつダメんなるか……」
「ほら、駅前のあのカメラ屋も管財人が入ったって」
「次から次へだもんなぁ」
「こんなこと、なかったよねぇ」
「ホントに……」

ご存じのとおり、朝の電車は夜と違って皆さん寡黙。会話はイヤでも耳にはいるわけで、さあ今日もがんばろう! とカラ元気で胸だけでも張ろうとする勢いを削ぐこと甚だしい。駅に到着するや電車を降りながらほとんどの方がため息をついたのが印象的でした。

ただでさえ気持ちが萎えそうになるお寒い状況です。電車の中で朝から不景気な話すんな! と言っておく。そんなのは夜の居酒屋でオダを上げる時だけにして、ちったぁ考えて話しろってんだよまったくもう。

そんな話はさておき今回もライブの話。

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実を言うと、ライブには「つねに心がけて通う」ようにしている。というのは「心がけていないと」なかなか切符が取れないし、音楽も舞台も高座もそのためのアンテナを張っていないとつい見逃してしまうからだ。情報を見逃すと切符を取り損なうことはもちろんのこと、公演そのものに気づかないことさえある。

そうやって見逃してしまったために悔しい思いをしたライブのひとつが2011年4月に来日して上野の水上音楽堂で行った夫婦デュオ、オーバー・ザ・ラインのコンサートだった。

オーバー・ザ・ライン(Over the Rhine)はオハイオ洲シンシンナティにある小さなエリアの名前で19世紀半ばにやってきたドイツからの移民が多く住む。彼らが毎朝オハイオ河に面するマイアミ&エリー湾を渡って働きに行くところから、この湾を遠く離れた故郷のライン川に見立て、自らの住む地域を「ラインを越えて」と名づけたという。

http://en.wikipedia.org/wiki/Over-the-Rhine

その地域を名のる彼らのライブ。かの震災直後、ということもあったからかもしれない。まったくのノー・チェックだった。というよりバンドそのものの存在を知らなかった。「The Long Surrender」というアルバムをラジオで知って聴き、心の底から「ライブを聴いてみたい」と思うも時すでに遅し。悔やんでも悔やみきれないけれど、それは「生(ライブ)」とつき合う人生にはつきものの出来事であります。


もちろんこんな風に情報がアンテナをすり抜けることもあるし、キャッチしたときには時すでに遅くチケット入手不可のこともある。あるいはキャッチしても「財布が許さない」ことだってある。これがいちばん多いかもしれないですけども。あーヤダヤダ(笑)。
 

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さて、それを聴いて悔やんだというアルバムThe Long Surrender、これをプロデュースしたのがジョー・ヘンリーというアーティスト。シンガー・ソングライターにしてプロデューサーというふたつの顔を持つ人で、2010年にも一度来日しているのだが、これも見逃した。だって知らなかったんだもん。

そのジョー・ヘンリーがアイルランドの女性シンガー、リサ・ハニガンを伴っての来日、と聞けばこれは多少財布にムリをしても行かなければならぬ、と行ってきました。

会場は渋谷・ホテル街のど真ん中にあるDuo Music Exchange。その小さめのステージに立ったのは四人。中でもファースト・アルバムSea Sawしか聴いていなかったリサ・ハニガンですが、おそらくは「ジョー・ヘンリーとはピッタリ合うに違いない」という予感。一曲目のこちらでその予感が確信に変わります。


澄んでいながら力強く、そして森の梢の合間を静かに吹き抜ける風のように耳へ届くリサ・ハニガンの唄声。それを支えながら、自らもしっかりと地に足をつけて踏みしめるように声を絞り出すジョー・ヘンリー。サポート役にまわりながらもときおりメイン・アクトのように個性を見せるギターのジョン・スミス(驚愕のギター・プレイ!)と三人をまるで色の濃い影のように補強するドラムスのロス・ターナー。オープニングアクトの演奏後に登場した8時半からのおよそ2時間。夢を見ているかのようなあっという間のライブでした。

ところでロス・ターナー。どことなく風貌とそのドラムスの音が今年亡くなったリヴォン・ヘルムに似ていると思っていたら、アンコールにザ・バンドの名曲TheNight Day Drove Old Dixie Down! もう一曲の意外なアンコール、ジャクソン・ブラウンのThese Daysとともに嬉しいサプライズでした。

去年、テデスキ・トラックス・バンドを見たときにもそう思ったけれど、これはいわゆる「記憶に残るライブ」になる「予感」で、胸をいっぱいにして会場を出ました。
 

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しかしそれにしても会場が寒かった。どうしてあんなに冷房を強くしたんだか。いつもは「クラブ」(アクセントは後方に)として場所を提供している会場側が「通常と同じ温度」で空調を設定したに違いない、と思ったのはあとからの僕の推測。ああいう静かな音楽だし、会場に座るのは比較的高い年齢層の客層で、風邪をひいた人が多発したのではないか、とこれは自分も1日寝込みそうになった経験談。

おかげで終演後に行った居酒屋で、今聴いてきたすばらしい音楽の話で心に残った音を増幅させながらも燗酒の進むこと。二人で5合。毎度ありぃ。 ともあれ前回書いた「体調不良」はどうもこれが原因でなかったかと邪推。さいわい前回の原稿を書いた直後、葛根湯を飲んで蒲団に入ったら驚愕の12時間睡眠して治りましたが、なんかどうにも変な風邪だったな。妻もまったく同じ症状に陥るも1日で復旧したのでどうやらあれが今年のトレンドかもという、こちらはどうもイヤな「予感」を抱きつつ、今回はコレギリ。

d20121106b_pic.jpgそういえば、めでたく「虎入り」を果たした大阪桐蔭の藤浪投手。なんでも「阪神入団の予感」がしていたそうですね。「虎入りの予感」。なんだか「虎屋の羊羹」みたいで高級感漂う、といったら贔屓の引き倒しでしょうか。 そんな中、レシピは何にしようかと考えて思い出したのは、友達から教わった大変おいしい「レバニラ」の作り方。こちらは常温の特別本醸造か焼酎お湯わりでGO。これで風邪と不景気を撃退しましょ♪

【Panjaめも】
●今度はこれに行く(備忘録)
Rodrigo y Gabriela
スラッシュ・メタル出身のかっこいいメキシコ産ギターデュオ

●今週はこれに行く(宣言)
Norah Jones
武道館、てのはどうなの( ̄w ̄;)

●行きたいけど財布がキビシイので行けないかも(不安)
Karla Bonoff & Jim Webb

●もういい。もういいから(号泣)
Don Nix +Lonnie Knight、Gang Of Four......


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モリモト・パンジャのおいしい遊び
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