ikkieの音楽総研

第160回 洋楽編 THE DEAD DAISIES ―― 歴戦の猛者が集ったスーパーグループ、繰り返してきたメンバーチェンジもこれで打ち止めなるか

2016 / 07 / 19

AEROSMITHのジョー・ペリーが、アリス・クーパー や俳優のジョニー・デップとやっているHOLLYWOOD VAMPIRESのライヴ中に体調不良でステージを降り、そのまま救急搬送された病院で危篤状態に陥ったとのニュースが流れてきました。しばらくしてジョーやアリスの公式ツイッターから現在は安定した状態であることがアナウンスされたものの、一時的に心停止したとの情報もあったし、思わず去年からの訃報の連続を連想してしまい、まさかジョーまで……と今でも不安な気持ちでいます。AEROSMITHの存続よりなにより、メンバーの健康のほうが大事です。Get well soon, Joe !! 早く良くなりますように……。

thedeaddaisies.jpgさて、気を取り直して、明るいニュースをお届けいたします! WHITESNAKEを脱退して以降、セッション仕事などでしかその名前を聞かなくなっていたダグ・アルドリッチが、元MÖTLEY CRÜEジョン・コラビがシンガーを務めているTHE DEAD DAISIES に加入し、アルバム も間もなく発売される予定とのこと。このバンドの他のメンバーがまた凄くて、ジョン以外にはマルコ・メンドーサ(B)、ブライアン・ティッシー(Dr)という元WHITESNAKE組が名を連ねている(脱退したメンバーの中にはGUNS N’ ROSESのメンバー達も!)。これが80〜90年代だったら、いわゆるスーパーグループとしてもっと騒ぎになっていただろうなあ……と、ちょっと残念には思うけど、今だからこそ実現したメンツかもしれないものね。素直に楽しみましょう。

THE DEAD DAISIESは、故マイケル・ハッチェンスの後任としてINXS に加入したジョン・スティーヴンス(Vo)と、元MINKのデイヴィッド・ローウィー(G)を中心に2012年、オーストラリアで結成。ただし、ジョン・スティーヴンスはアルバム 1枚に参加したのみで脱退しています。ビッグネームのオープニングアクトとしてツアーをこなし、少しずつ話題になっていたようだけど、MINKなるバンドは聞いたこともなく、INXSもマイケルしかメンバーの名前を覚えていなかった俺のアンテナには全く引っかからないバンドでした。去年、ジョン・コラビの近況を調べていて初めてこのバンドの存在を知ったんだよね。そして、マルコやブライアンとバンドをやっているなんて凄い! と、興味を持ちはじめていたところにダメ押しでダグの加入。YouTubeで先行公開されている新曲も好印象だったし、アルバムを聴くのが待ち遠しいです。

『Long Way To Go』
 ダグが参加してのオフィシャルビデオ1曲目。
AEROSMITH+AC/DC……というか、CINDERELLAみたい(笑)。
ジョン・コラビのルックスの変化に驚く人も多いのでは?
 


THE DEAD DAISIESのサウンドは、スティーヴンスとコラビの2人のシンガーの特性の違いもあって、どちらが歌うのかで楽曲の印象も変わるけど、基本的にはブルーズとロックンロールを下敷きにした骨太でスケールの大きなハードロック。二人の違いをものすごく大雑把に言うと、スティーヴンス時代の楽曲には少しポップさがあって、コラビに変わってからはハードさが増している、かな。ただ、その印象がそのまま彼らの以前のバンドのサウンドにリンクしているわけではなく、INXSやMÖTLEY CRÜEの要素は皆無だし、もちろんWHITESNAKEにも似ていない。MINKがどういうバンドなのかは知らないから、デイヴィッドのことは何とも言えないけど、他のメンバーのこれまでのバンド遍歴を考えると、意外なほどストレートなロックンロールです。脱退したディジー・リード(現GUNS N’ ROSES)のピアノもロックンロール風味を強めるのに一役買っていて、それがいい味を出していたから、脱けてしまったのは残念。彼らのサウンドからは、そのGUNS N’ ROSESやAEROSMITHを思い出す人もいるかもね。


『Face I love』
 ジョン・スティーヴンス時代の楽曲もご紹介。
男臭くてカッコいいよね!
ディジーのピアノもいい感じ。
リードギターはガンズのリチャード・フォータス。
 


そういったサウンドのバンドにダグが入ったのはこれまた意外だったけど、ダグはなんでも器用にこなすタイプだし、何曲か聴いてみた限りでは相性も良さそう。現在のメンバー編成だと、よりハードに、よりブルージーに……と、どうしてもWHITESNAKEっぽいサウンドを期待してしまうけど、そもそもデイヴィッドがメインのソングライターのはずだし、おそらくこの路線でもっと磨きをかけていくんだろうね。ただ、このバンドってパーマネントなバンドなのかな? 今度のアルバムで3枚目なのに、そこがまだわからない。

何度もメンバーチェンジを繰り返していることや、マルコやブライアンのような数々のバンドを渡り歩いてきたメンバーが参加していることを思うと、デイヴィッド以外はアルバムごとに変わったりするのかも、なんて印象を持っちゃうんだよね。ダグが今後どのように関わっていくかが鍵を握っているような気がするけど、あんまりダグのカラーが強くなると違うバンドになっちゃいそうだし、どうなるんだろう。少なくとも10月のラウドパークには同じメンバーで来てほしいなあ……。











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