ikkieの音楽総研

第16回 邦楽編 白井貴子
――"生"貴子と俺の金沢、そして『ガラスの仮面』の罠

2011 / 01 / 11

あけましておめでとうございます! 今年も「ikkieの音楽総研」をよろしくおねがいします!

皆さん、お正月休みはどうしてました? 俺はですね、ひたすらだらだら過ごしたい……という目的のために、金沢の実家に帰省してました。毎日昼過ぎまで眠り、一歩たりとも外に出ず、両親の愛犬を撫で回し、『ガラスの仮面』を読み耽り……。でも、押入れのレコードコレクションをほじくり出し、自分の音楽嗜好を改めて確認、なんてこともしました。

さて、そのコレクションを確認した結果、以前はほんとによく聴いていたのに、最近なぜか忘れていた「白井貴子」さんのレコードを発見! ……というわけで、今回、実は別のアーティストのことを書こうと思っていたんだけど、急遽変更しちゃいます。白井貴子さんについて書きますね。

白井貴子さんは81年にソロデビュー、その後は「白井貴子&CRAZY BOYS」として活動していました。『Chance!』等のヒットシングルでその名前を覚えている人も多いかと思いますが、30代の人でぎりぎりかな? もちろん現在も現役で活動されていますが、80年代とは違い、現在はあまり芸能界的な活動はされていないように思います。

takako shirai.jpg
ikkieが目覚ましにもした『Flower Power』
いまや廃盤なので、見つけたら即買いで。
この下でも売ってるよ
 
俺が貴子さんのことを知ったのは中学一年のとき。そのころは洋邦問わず、「歪んだギターの音さえ入っていればいい!」ぐらいの勢いで音楽を聴き漁っていたんですが、やっぱりハードロックへの興味が強くなっていたので、名前は知ってはいたものの、その音楽には触れていませんでした。「ロックじゃないんでしょ?」ぐらいの感じで。ところが、デニムのミニスカート姿で歌う彼女をテレビで見て一目惚れ! いや、見た目だけじゃなくてですね、男ばかりのバンドを従え、力強く歌う姿はとてもカッコ良かったんですよ。その凛とした表情(見た目だってば)、透き通った歌声……うーん、言葉にするとどうも陳腐になってしまうのが悔しいんだけど、とにかくカッコ良かったの!

当時、女性のロックシンガーはまだまだ珍しかったはず。彼女の音楽が純然たるロックか、と言われればそうとは言い切れないし、今の言葉で言うならJ-POPかもしれない。それでも、当時、年間100本(!)を越えるライヴをこなしていたという彼女の歌は、まだまだロックのなんたるかをわかっていないガキの俺にも、海外の女性ロッカーにだって負けないほどガツンときたし、歌詞に込められたメッセージも痛いほど伝わってきた。そしたら当然、少しでも多く彼女の音楽を聴いてみたい!と、少ない小遣いの中からレコードを買うわけですよ。まあ、期待していたほどロック色は強くなく、ポップな曲が多かったけど、歌声やメロディは期待通り魅力的だったし、何度も何度も聴きました。『Flower Power』というアルバムが特にお気に入りで、朝は目覚まし代わりにしてたっけ。

そしてあれはいつのことだったか……記憶が定かではないけど、俺がまだ中学生のころに、金沢で「白井貴子&CRAZY BOYS」のライヴが無料で行なわれるとのニュース! これは行かねばならぬ、とハガキを何枚も出し、見事当選! ウチでは「ライヴは高校生になってから」というルールがあったんだけど、「タダならいいでしょ?」ってことでもちろん観に行きましたよ。親が禁止してたのはお金の問題だけじゃないと思うんだけど(笑)、まあ、何はともあれ“生”貴子! 想像していた以上に華も迫力もある彼女の姿に大興奮でした。ライヴでは、アルバムでポップだ、と感じていた楽曲もかなりロックにアレンジされていて、より俺好み! 貴子さん本人はもちろん、ギタリストがバリバリとソロを弾いてて、バンドも凄くカッコ良かったのをよーく覚えています。

でも、その後の貴子さんはあまり表舞台に出なくなり、名前を聞く機会が減っていきました。俺自身ハードロックに傾倒していった時期でもあるし、知らなかっただけなんだろう、とも思っていたんだけど、実は日本の音楽業界から一旦離れるため、渡英したりしていたんですね。そして、90年代になってから、アコースティック寄りの音楽性で日本での活動を再開しており、地元の神奈川・湘南の地を中心にエコ活動も……って、すみません、俺全然知りませんでした。でね、この原稿を書くために、貴子さんのHPを探したら、なんと昨年のクリスマスから金沢に滞在し、カウントダウンライヴまで行っていたとのこと! なんたる偶然、なんたる不覚!『ガラスの仮面』読んでる場合じゃなかった……。

東京に戻ってから、最近の貴子さんの歌を聴いてみました。以前よりもさらに透明感と優しさを増した歌声は、最近の貴子さん自身の活動を反映するかのように自然体で、とても心に染み入りました。音楽性が変わろうとも、人を愛し、自然を愛する貴子さんからのメッセージは変わらない。
THE PEACE ON EARTH」(これ、HPのタイトルね。リンクしておくから)……。惚れ直しました。


            ↓こちら、ikkieがまさに一目惚れした映像らしいです
















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