ikkieの音楽総研

第42回 ライヴレポート編 Superfly
――ふと感じる不満も吹っ飛ばす"越智志帆"という存在

2011 / 12 / 13

12月4日、さいたまスーパーアリーナに「Superfly」のライヴを観に行ってきました! いやー、チケットがなかなか取れなくてねえ……。先行予約の抽選に二回も外れて、三回目にようやくチケットが取れたんだけど、改めてSuperflyの人気を実感しました。あ、満員の客席は予想以上に年齢層が高かったです。個人的には若い人にこそ観てもらいたいと思っているんだけど(笑)。

さて、開演時間から15分ほど過ぎたあと、客席が暗転、SEとともにバンドメンバーが登場。コーラスやホーンセクションもいる大所帯だ。一曲目は『タマシイレボリューション 』。こんなにでかい会場なのに、驚くほど音がいい。越智志帆ちゃん本人はイントロが始まってもなかなか登場せず、焦らしに焦らし、歌が始まると同時に、アリーナ中央まで延びた花道先端の円形ステージに、CO2の噴射とともに登場! すっげー声(笑)。いや、笑っちゃうぐらい凄い。世界最高峰のシンガーを何人も観ているけど、彼女の堂々たる歌声は、俺の記憶の誰にも負けていない。

Superfly.jpg
アルバム『Mind Travel
続く『Fly To The Moon 』ではホーンセクションが大活躍! ホーンが大好きな俺は小躍りしちゃいました。今回のバンド(なんと17人)はこのツアーのための特別編成とのこと。そのあとも『Wild flower 』、『愛をくらえ 』などヒットソングでおまけにロックな曲が続き、客席は大盛り上がり……なんだけど、いまひとつ乗り切れない自分がいました。日本のメジャーなアーティストのライヴを観るのはほんとに久しぶりだったし、ハードロックじゃないのも久しぶり。そんなわけで、普段と違う、行儀の良い客席に物凄く違和感が。ずーっと手拍子なのね……。それに加えて、驚くほどクリアなサウンドも、そのぶん迫力に欠ける気がしてならない。もちろん音が悪いよりはいいんだけどさ。音量も小さかったなあ。もっとも、それは俺がスタンド席で観ていたからで、アリーナにいたらまた違った感想を持ったかもしれないけどね。俺の席では、残念ながらDVDを観ているような、臨場感に欠ける感じがしました。

と、そんなことを気にしつつも、バラードが続いたときには何度も鳥肌が立った。なかでも『Only You 』の凄さといったら! なんと艶やかで伸びのある歌声か……! 前回、彼女の歌にはロックとブルーズのフィーリングがあると書いたけど、バラードでさらにそれを実感する。フェイクの詰め込み方も、高音のパートでは声が自然と歪む感じも、本物のロックシンガーのそれだ。どんだけ逸材なんだ、と、変なところで感激して涙が出そうになった(苦笑)。あ、前回の「プロデューサーが〜」って発言、取り消します。本人や脱退した多保さん、筋金入りのロックマニアみたい。ますます飲みに行きたい(笑)。

中盤では花道のステージで、歌うことに目覚めるきっかけになったというゴスペルソング、『Hail Holy Queen 』や、名曲『あぁ 』、『I Remember 』を7人(!)のコーラスとピアノで演奏。本人はもちろんのこと、コーラスの人たちも凄かった。志帆ちゃんもMCで言ってたけど、人の声ってあったかいんだよね。ギターの音色で鳥肌が立つってことはなかなかないけど、人の声にはあっけないほど簡単に感動させられて、鳥肌が立つ……。

さて、感動に浸る余韻もないまま、ライヴは後半に突入。『Rollin’ Days 』や『Alright!! 』など、怒涛の大ヒットソング連発! しかし……、これはあくまで俺の感想だけど、バンドの演奏が行儀良すぎな気がしちゃう。上手すぎる(笑)。ライヴにはCDの再現を超える何かを望みます。一流のミュージシャンに向かって、俺なんかが偉そうなことは言えないんだけど、それでも、Superflyにはもっとロックしてほしい。海外のアーティストにも負けないポテンシャルがあると思うからこそ、期待値が上がるのです……!

ライヴは『マニフェスト 』で一旦締め。そしてもちろんアンコールがかかるんだけど、みんなやっぱり大人しいなあ。リッチーなら帰っちゃうぞ……なんて、いらない心配をしつつも、始まったアンコールでは客席も今日いちばんの歌声で応える。うん、やっぱりこうでないと! 歌い終わった志帆ちゃんはひとりステージに残り、深々とおじぎ。スクリーンに映った、晴れ晴れとした笑顔がとてもキュートでした。不満も書いたけど、素晴らしいライヴだったことは間違いないです。素晴らしい歌をありがとう!

そうそう、アンコールでの志帆ちゃんのMC、「もっとビッグになるけんね」にはグッと来ちゃった。ポジティヴな上昇志向、汚れっちまったオジさんには眩し過ぎます。Superflyは、きっと俺の想像なんて軽く超えてくれるだろう。この素晴らしい才能を持ったアーティストがどんどんビッグになっていくところを目撃出来るのは、すごく幸せなことかもしれないね。
















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