ikkieの音楽総研

第97回 ライヴレポート編 KAWASAKI ROCK CITY(後編)――
大興奮、Y&T! 大満足、KAWASAKI ROCK CITY!!

2014 / 02 / 04

さて、前回に引き続き、今回も川崎のクラブチッタで行なわれたフェスティバル形式のライヴ、KAWASAKI ROCK CITYのレポートをお送りします! 前回はFIREHOUSEとWINGERの2バンドを紹介しましたが、今回は結成40周年の大ベテラン、Y&T 

y&t.jpg
Y&T
Y&Tはデイヴ・メニケッティ(G,Vo)率いるメロディアス・ハードロックバンド。アメリカはサンフランシスコ出身のバンドながら、英国的な憂いを帯びた楽曲でここ日本でも根強い人気を誇っています。幾度かのメンバーチェンジがあり、さらに11年には結成当初からのメンバー、フィル・ケネモア(B)を亡くし、オリジナルメンバーはデイヴだけになってしまったけど、切なくも熱い情熱的なサウンドは健在! 他の2バンドは前にも観たことがあったんだけど、Y&Tは今回が初めて。開演前から数えるとすでに3時間近くはスシ詰めの客席で立ちっぱなしで、アラフォーの俺は足がだいぶやばかったんだけど、前から5列目ど真ん中のベストポジション、いまさら後方へは下がれません……。

定刻から10分ほど過ぎてフロアが暗転、Y&Tの代表曲を繋ぎ合わせたSEがかかる。会場全体が「これをもうすぐ生で聴けるんだ」と、興奮を新たにしたと思う。期待感を煽る良いオープニングだ。そして、大歓声に迎えられてメンバーが登場! メンバーそれぞれにベテランロッカーらしいオーラがあって、貫禄たっぷり。ライヴはリフが印象的な『Mean Streak  』でスタート! 音が太い……。それぞれの楽器や歌声に迫力があるのはもちろんなんだけど、全員の音が重なった時の音圧が凄い。単に音がデカいということではなく、体を押されるような圧力がある。この圧力はベテランならではなのか、Y&Tだからなのか。

御大デイヴ・メニケッティは、昨年の12月に還暦を迎えたということが信じられないほど激しくレス・ポールをかき鳴らし、ソウルフルに歌い上げる。デイヴのブルージーで情熱的なスタイルは、ゲイリー・ムーアと並び称されることが多いけど、こと歌に関してはデイヴに軍配が上がると思う。ハイトーンが出るというだけじゃなく、力強い声質そのものと、豊かな表現力が素晴らしい。ゲイリーに負けないほどのギターの腕を持ち、サミー・ヘイガー(元VAN HALEN)ばりの歌が歌えるなんて、ロック界広しと言えどもこの人以外にはいないんじゃないだろうか。

アメリカンな『Don't Stop Runnin'  』や名曲『Black Tiger  』を挟み、日本に所縁の深い『Midnight In Tokyo  』がプレイされるとフロアは大合唱。やはりこの曲は日本のファンにとって特別だ。ライヴ中盤は『Winds Of Change  』、『Hurricane  』と胸を熱くする楽曲が続く。そして、デイヴがレス・ポールをストラトに持ち替えた『I'll Cry For You  』には鳥肌が立った! 実は、ギターがこれでもかと泣きまくるこの曲が一番聴きたかった。Y&Tは自分よりも上の世代の人たちが好きなバンドという印象で、ロックを聴き始めたころはちょっと敬遠してたんだけど、ラジオで聴いたこの曲に完全にやられてしまったんだよね。歌うように、叫ぶように、情感たっぷりにプレイされるギター。ゲイリーと同じぐらい憧れた。その曲が目の前で、CD以上の熱量でプレイされている……!!


『I’ll Cry For You』
魂の名演! ベースは故フィル・ケネモア

デイヴのことばかり書いているけども、デイヴ以外の3人のメンバー、ジョン・ナイマン(G)、ブラッド・ラング(B) 、マイク・ヴァンダーヒュール(Dr)も堅実なプレイでデイヴを支えていて、ベテランならではの巧みさを感じた。特にブロンドの髪を少しピンクに染めたブラッドは、見た目もパフォーマンスも若々しくてカッコ良かったなあ。ジョンとブラッドの二人はコーラスも上手かったし……これは他の2バンドもそうだったんだけど、アメリカのバンドは総じてコーラスが上手い。日本にはコーラスが上手いバンドが少ないんだよね。

ライヴはリクエストに応えての『Open Fire  』、Y&Tの代名詞的な名曲『Forever  』で終了。確信犯的に(笑)持ち時間をオーバーしての熱演には大満足だった。イベントそのものも、これで1万円なんて安い! 俺がフェスを避けてしまう理由のひとつに、ラインナップのバラつきがあるんだけど……HR/HMの中でもファン層の違いはあるのに、両極端なバンドが同じフェスに出てる。最大公約数的にわざと選んでるんだろうけど、同じ高いチケット代を払うなら、好きなバンドだけをじっくり観たい。いろんなバンドがいるからこその楽しさもわかるし、単独じゃ観に行かないようなバンドが観られるのもフェスの良い所だろう。でも、個人的には今回の3バンドぐらいがちょうどいいな。音楽的にも近過ぎず遠過ぎず。体力的にもちょうどいい……と言いつつ、帰り道、しばらく足が言うこと聞かなかったのは内緒です。


『Forever』
クラブチッタではイントロのギターフレーズをファンが大合唱。ファンも熱い!




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