ikkieの音楽総研

第137回 洋楽編 BON JOVI――突然のニューアルバム発表と、いまだ不明瞭なバンドの今後

2015 / 08 / 26

8月21日、突然BON JOVIのニューアルバム『Burning Bridges』 が発売された。前回のアルバム発表から2年ぶり、というとそれほど突然には聞こえないかもしれないけど、大物バンドのニューアルバムなんて何ヶ月も前からニュースが伝わってくるのが普通だし、レコーディング中だという情報ぐらいは流れてくるもの。今回はスタジオに入っているらしいという噂はあったものの、はっきりとした情報はなく、7月に入ってからいきなりの発表だった。しかもリッチー・サンボラの離脱後、両者ともに今後どうするのかということがいまだに明言されていない。リッチーはバンドにとって単なるギタリストではなく、ジョン・ボン・ジョヴィとともに作曲もプロデュースも行う重要なメンバー。前回のツアーではサポートメンバーがギターを弾いたけど、アルバムはどうするのか? それに対する回答を示されていない状況でアルバムが発売されたわけで、俺が突然だと感じたのもわかってもらえると思う。

jonbonjovi150825.jpg

ロマンスグレーって言葉が似合うようになってしまったジョン。


今回のアルバムは、これまでサポートを続けてくれたファンに捧げる“ファン・アルバム”とのことだけど、ファン・アルバムなんて言葉は初めて聞いたし、正式なニューアルバムじゃないの? 未発表曲集とか? などといろいろ考えつつ発売当日にアルバムを購入。そしたら内容もなかなかに驚かされるものだった。まず驚いたのは、ジャケットが紙一枚だけのシンプルなもので、メンバーの写真はおろか、名前すらも載っていなかったこと。作曲クレジットも載っていない。急に発売が決まって用意が出来なかったのか、何か狙いがあるのか。あのジョン・ボン・ジョヴィのことだから何かあるはず、と深読みしてしまう。そして俺の頭に浮かんだのは、WHITESNAKEからデイヴィッド・カヴァデール以外のメンバーが脱退して、契約上の問題から他のメンバーの名前も写真もアルバム に載せられなかったというエピソード。まさかね……。

burnigbridges150825.jpg

ジャケットはこの紙一枚だけ(国内盤には解説と歌詞付き)。
もうちょっとなんとかならんかったのか。



湧き上がる不安を抑えつつ、スピーカーから聴こえてきた1曲目がかなりダークな曲調でまた驚いた。賛否両論だったジョンの2枚目のソロアルバム (隠れた名盤です)を思い出したけど、最近の2作を踏襲した作風と言ったほうがいいかな。メンバーのクレジットは無くても、ジョン以外のメンバーの存在もちゃんと感じられるし、全体的には紛れもなく“これぞBON JOVI”というサウンドだ。曲調にしてもダークなのは1曲目ぐらいで、メロディアスでキャッチー、そしてポジティヴなBON JOVIの魅力は健在。ただ、ボーナストラックを加えても11曲と最近のアルバムにしては曲数が少なめで、やっぱり通常のアルバムとは違うのかも。少ない曲数でも決して物足りなくはない……けど、やはりリッチー・サンボラの不在が気になってしまう。

今回のギターはプロデューサーのジョン・シャンクスが弾いているらしいんだけど、リッチーが弾きそうなフレーズもそこかしこに聴こえるし、BON JOVIに合ったギターだとは思う。それでも、そつないプレイに終始していて、リッチーのような印象に残るプレイが少ないんだよね。ギターの音色にしても、リッチーがきめ細やかなディストーションサウンドなのに対し、粒の粗いファズ系のサウンドで、良い音であっても、やっぱり違和感が残る。リッチーが歌うハーモニーも入っていないし……。

『We Don't Run』
ニューアルバムから。
ダークな1曲目(良い曲だけど)に続いてこの曲を聴いた時はホッとしました。
アルバム『Circle』以降のBON JOVIっぽい。


意味深な歌詞が多いのも気になるところで、Sayonara、Adios……と、いろんな言語で「Goodbye」を意味する単語が歌われるタイトルトラック『Burning Bridges』では、「これが売りに出せる最後の1曲」だの、「著作権は俺とお前で半分ずつ」なんていう歌詞が出てきて本当に驚いた。さよなら、ってリッチーと? それともまさか解散? と思ってしまったのは俺だけじゃないのでは。ただ、発売後に入ってきたニュースによると、デビュー以来ずっと所属していたレコード会社を離れることになったらしく、この曲に関してはそれを皮肉っているとも考えられるし、今回の件はアルバム1枚分の契約が残っていて急遽発売した、なんてことなのかもしれない。

『Saturday Night Gave Me Sunday Morning』
こちらもニューアルバムから。
リッチー・サンボラが作曲に唯一関わっているこの曲が、
いちばんファンの望む(であろう)BON JOVIっぽい曲なのがなんとも......。


現時点では今回のアルバムに伴うインタビューは受けず、PVも作られる予定がないという。謎はますます深まるばかりだ。しかも、9月から中国や韓国も含まれたアジアツアーが行われるのに、日本は含まれていない。日本に行くといろいろ聞かれて面倒くさいとバンドが思ったのかどうかはわからないけど、日本とBON JOVIとのこれまでの繋がりを考えると、やっぱり寂しいよね。今回のアルバムはさっそくオリコンチャートで1位を獲得したようだし、日本にはBON JOVIを待っているファンが今もたくさんいる。BON JOVIはそれをわかってくれているはず。きっとそう遠くないうちに日本にやってきて、今回の謎も明かしてくれると信じたい……。そして、願わくはリッチーも一緒に!











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