ikkieの音楽総研

第141回 洋楽編 LYNCH MOB――常に前進を続けるスーパーギタリスト、ジョージ・リンチのライフワーク

2015 / 10 / 20

lynchmob.JPGすっかり秋めいて来ましたねえ。今年は夏が短く感じられたせいか、寒くなったのも例年より早い気がします。さて、今回の音楽総研は、8月に6年ぶりの新作を発表したLYNCH MOBをご紹介! 先日ライヴレポートを書いたRED DRAGON CARTELの新しいベーシストがアンソニー・エスポジートだと知って、そういえば20年以上前にLYNCH MOBのライヴでアンソニーを観たなあ……と思い出しまして。

LYNCH MOB DOKKENのメンバーだったジョージ・リンチ(G)とミック・ブラウン(Dr)に、オニ・ローガン(Vo)とアンソニー・エスポジート(B)の二人を加えて結成、90年にファーストアルバム を発表している。その名の通りジョージ・リンチが中心のバンドで、ジョージ以外のメンバーは出たり入ったりを繰り返し、現在はジョージと何度目かの出戻りをしたオニの2人のみが正式メンバーのようだ。解散も何度かしているはず……なんだけど、ジョージは他にもいくつかバンドをやっているし、解散というよりは、もともと気が向いた時にだけ活動するバンドなのかもしれないね。

80年代後半、メロディアスな正統派ハードロックバンドとしてとても重要な存在だったDOKKENの解散後、次に彼らが組むのはいったいどんなバンドなのかと、HR/HMファンが固唾を呑んで見守る中、LYNCH MOBはデビュー。しかし、満を持して発表されたファーストアルバムは期待していたほどの出来ではなかった。完成度は高いし、決して悪くはないけれども、聴けば聴くほど、DOKKENがいかに稀有な存在だったかを再認識してしまうんだよね。当初、LYNCH MOBにはジョージとミックだけではなく、DOKKENのベーシストだったジェフ・ピルソンも加わるという噂があって、その3人が揃えば、DOKKENのような哀愁を帯びたメロディアスなハードロックをやるんじゃないかと期待したファンが多かったはず。しかし、LYNCH MOBはどちらかといえば当時流行していたブルーズベースのハードロックで、オニのヴォーカルもR&B寄り。さらに、DOKKENのシンガーだったドン・ドッケンが結成したDON DOKKEN のアルバムがメロディアスな佳作だっただけに、LYNCH MOBへの失望が大きくなったんじゃないか、とは思うんだけどね。

『Wicked Sensation』
ファーストアルバムのタイトルトラック。
このイントロリフにはシビレました!
 


ただ、LYNCH MOBのアルバムはDOKKENと比べさえしなければ、良いアルバムだったと言っていい。DOKKENのような哀愁はないものの、ブルージーかつキャッチーな楽曲は十分魅力的だったし、DOKKEN以上に弾きまくるジョージのギターは素晴らしかった。……それでも、ひとつだけ言わせてもらうと、オニのヴォーカルがイマイチだった……というか、はっきり言って下手だった。ドンが上手いシンガーだったから、ライヴでDOKKENの曲をやったりすると厳しかったなあ。それでも特徴的な声の持ち主ではあるし、フロントマンとしての華もあったんだけどね。そのオニはアルバム一枚のみで脱退、後任のロバート・メイソン は実力も高く、今度こそはと期待していたら、DOKKENの再結成でLYNCH MOBは一度目の解散。しかし発表されたDOKKENのアルバム が、以前とは違うあまりにもダークな音楽性だったため、ファンからは不評を買ってしまう。さらにメンバー間の確執も再燃し、ジョージはDOKKENを脱退。メンバーを一新してLYNCH MOBを再結成する。そしてまた、これが問題作 だったんだよなあ。

『Testify』
今年発売のニューアルバムから。
オニは以前よりも歌えるようにはなっているけど、
相変わらずメロディが単調かも……
 


まさかのHIP HOPを思わせるヴォーカルライン、それまでのジョージからは考えられないようなヘヴィなギター……、当時の流行には合っていたのかもしれないし、新しもの好きの人たちからは好評価だったように記憶しているけど、DOKKENのジョージが好きだった俺には受け入れられないものだった。このアルバム以降、何度もメンバーが変わっているし、音楽性もさらに変わっているけど、俺はもう積極的には聴かなくなりました。変わらずジョージのファンではあるんだけどね。

ジョージ・リンチという人は、確固たる個性を持っていながらも、常に新しいものを求めて、同じことの繰り返しを嫌う人なんだと思う。流行に合ったものをやったとしても、流行に乗ろうなんて小賢しいことは考えていないはずだ。もっと単純に、その時に自分が好きな物をやっているだけなんじゃないかな。最近は比較的ファンが望むようなサウンドをやってくれるようになっているし、今回オニと再結成したLYNCH MOBも初期のサウンドを踏襲しているけど、今回はたまたまこうなったと思っておいたほうがいいかもしれない。それでもね、どういった音楽性であれ、ジョージは必ず一定の水準を超えた素晴らしいものを聴かせてくれる。こちらの期待通りじゃなくたって別にいい、くらいの覚悟があればいいのかも。











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