ikkieの音楽総研

第203回 洋楽編 KESHA――心震わす魂の歌

2018 / 03 / 06

3月になりました。東京では暖かい日が少しずつ増えて来ていますが、今週は寒の戻りもあるとか。こう気温差が激しいと具合悪くなっちゃうよね。まだまだ油断できませんねえ。さて、今回の音楽総研は先日行われたグラミー賞で圧巻のパフォーマンスを見せたケシャ ! ふだん音楽総研で取り上げているアーティストとはかなり毛色が違うし、実は俺も全然知らなかったんだけど、グラミー賞でのパフォーマンスがすごく良かったんですよ。

180306kesha.jpg 音楽総研なんて名前のコラムを連載しているのにどうかとは思いますが、俺はヒットチャートや賞レースには興味がなく、今どういった音楽が流行っているのか、今年は誰が一番売れたのか……なんていうことをほとんど知りません。アーティストやジャンルで毛嫌いをせず、気に入ればどんなものでも聴く雑食系の音楽ファンではあるけど、レコード屋さんで熱心に新譜をチェックするようなタイプではないから、新譜を買うにしても、どうしても昔から聴いているアーティストが中心になっちゃうんだよね。それでも90年代ぐらいまではチャートで流行っている曲も知っていたことを思えば、テレビの地上波で洋楽を流すMTVみたいな番組が無くなって、自分の知らないアーティストを聴く機会が減ったんだろうなあ(歳を取ったせいではないと思う)。まあ、もとから売れていようが売れていまいが気にしないタイプだったけどね。

そんな俺でも、ネットニュースなんかで興味をそそられたアーティストはとりあえず聴いてみるようにしています。思わぬ出会いがあるかもしれないし。今回のケシャも、グラミー賞の記事を読んで聴いてみたのでした。というのも、どの記事を読んでも、あの日の主役は主要な賞を総なめにしたブルーノ・マーズ ではなくケシャだった、っていう論調でね。ここ最近、良い曲だと思ったらほとんどブルーノ・マーズ、という経験をしていた俺としては、当然気になるわけですよ。そうして聴いてみたケシャの歌が凄かった! 権利関係の問題か、残念ながらグラミー賞の動画はフルサイズのものが見られなかったんだけど、その短い動画に心を打たれてしまった。

『Praying』
わたしはわたしに誇りを持ってる……ぜひ、字幕をオンにして、歌詞も聴いてください。
 


Praying 』というその楽曲は、彼女が受けてきた著名なプロデューサーからの性的暴行や精神的虐待を乗り越えて書かれた曲だという。俺はその背景を知らずに聴いたけど、その背景を知ったうえであらためて聴いてみると、根底には深い悲しみが流れているのにもかかわらず、力強さすら感じさせるポジティヴなメッセージが歌われていることに涙が出そうになった。そして、その慟哭のような歌声は身を切られるように切ない。以前紹介したシーアもそうだし、心を震わせる歌を歌うシンガーや、心を震わせる演奏をするミュージシャンは、必ずなにかしら心に痛みを持っている。もちろん、どんな人だって少なからず痛みを持っているとは思う。それでも、普通の人間じゃ乗り越えられないような痛みというのかな……。何度も音楽総研に書いているけど、結局、音楽はその人の魂をいかに表現するかだ。ケシャの歌声には魂が込められている……。

『Woman』
I’m a mother fucking woman (笑)! ここまではっきり言ってくれたらいっそ爽快です。
歌いながら笑っちゃってるところがとってもキュート。
 


ケシャは87年生まれのアメリカ人シンガーで、現在31歳。18歳という若さでソングライターやバック・ヴォーカルなどプロとしての活動を開始し、09年にはソロアーティストとしてデビュー。そして、いきなりデビューシングルが各国のチャートで1位になったというから、すごい才能の持ち主だ。このシングルや他のヒット曲にしても、聴き覚えのある曲が多かったから、俺が気付いていなかっただけで、世の中には浸透していたんだろうね。ただ、ヒット曲の多くはアメリカの若者が好きそうなパーティソングというか、いまどきのダンスミュージックで、そのままの路線だったら俺は感動することもなく、聴かずにいたと思う。『Praying』が収録されている昨年発売の最新作は、シンプルなアレンジの楽曲も多く、俺好みの楽曲も多い。年齢を重ねてこういった方向性に落ち着いたのか、今回のようなメッセージを乗せるには、こういう方向性が向いていたのか……理由はわからないけど、個人的には大歓迎です。

『Rainbow』
最新作のタイトルトラック。
こちらもメッセージ性の強い曲だけど、そんなこと抜きにしてもすごく良い曲。
ベン・フォールズがプロデュース。
 


近年、ハリウッドの大物プロデューサーのセクハラが告発されて、「#MeToo(私も)や「Time’s Up(時間切れ)といったセクハラ撲滅運動が広がっている。自身が受けたセクハラ(より強い言葉でレイプと言うべきかもしれない)を告発するのは、他人には想像が出来ないほど辛いことだろう。告発により、更に精神的な被害を受けてしまうことだって多いはずだ。しかも、ケシャの起こした訴訟は敗訴し、さらに控訴も棄却されてしまった……。音楽の背景を知りすぎるのはあまり好ましくないかもしれないけど、そんな経験を経て書かれた音楽に、説得力がないはずがない。俺は自分の心の震えを信じるよ。ケシャを支持します。#FreeKesha


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とにかくここから  アクセス! 動画もあるよん。
http://dokodemoguitar.com/ 













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