ikkieの音楽総研

第218回 洋楽編 U2――漲る緊張感は円熟味へと進化を遂げた......名実ともに世界最高峰のアーティスト

2018 / 10 / 02

20181002_U2.jpg すっかり涼しくなったなあ……なんて思っていたら、いつの間にかもう10月じゃないですか! そりゃ涼しくもなりますわね。この調子でいくとあっという間に年末になって、あっという間に年も明けちゃうんだろうなあ。一日一日を大事に過ごしていかないと、人生だってあっという間に終わりかねないですね、ほんと。……さて、今回はU2 をご紹介! 9月にベルリンでのライヴ中にボノの声が出なくなってライヴが中止になったという衝撃的な出来事がありましたが、医師の診断によると、声は元通りになるらしく、ツアーも再開している模様。大事に至らず良かったです。

U2は79年にデビューしたアイルランド出身のロックバンド。結成時のメンバーは5人だったらしいけど、デビュー前にはボノ(Vo)、ジ・エッジ(G)、アダム・クレイトン(B)、ラリー・マレン・ジュニア(D)の4人になり、現在に至るまで一人の脱退も解散もなく、同じメンバーで活動を続けています。80年代半ばまではポストパンクやニューウェイヴといったジャンルに括られていたように思うけど、現在は当時にくらべて音楽性も幅広くなっているし、なにより世界最高峰のバンドの一つになった今となっては、誰もそんなに狭いジャンルに括ろうとする人はいないんじゃないかな。

181002war.jpg 俺がU2のことを知ったのは小学校の高学年だったか中学生になっていたか……、とにかく80年代の半ばごろでした。サードアルバムの『War 』が評判になっていて、その印象的なジャケットに興味を持ったことを覚えているから、おそらく83〜84年ぐらいだったと思う。当時の俺はDURAN DURANCULTURE CLUBなんかの海外アーティストに夢中になり始めたころで、例のバンドエイド にも参加していたU2にも同じように興味を持ったはずなんだけど、『War』なんていう、子供には少々物騒なタイトルと、そこはかとなく漂う硬派なイメージにちょっと及び腰になっていたのか、実際にアルバムを聴いたりしたのはもう少し後のこと。バンドエイドの翌年に行われたライヴエイドでのU2のライヴに衝撃を受けて、アルバムを聴いてみたんだよね。

『Sunday Bloody Sunday』
俺にとってU2といえばやっぱりこれだなあ。
 


85年に行われた一大チャリティイベント、ライヴエイドでとくに印象に残ったアーティストはなんといってもU2とQUEEN! QUEENはドラマティックで力強い演奏が素晴らしかったし、U2は、緊張感の漲る尖った演奏と、ボノの熱のこもったパフォーマンスが素晴らしかった。U2のサウンドは、ボノの歌声も含めて、アイルランドのバンドらしく、透明感と冷水に触れたかのような冷たさや切れ味の鋭さがあるのに、情熱的なんだよなあ。

『New Year’s Day』
そしてこの曲がフェイヴァリットです。
今さら同じような曲をやれとは言わないけど……。
 


U2はやっぱりボノの存在が大きいし、彼こそがU2をU2たらしめている存在だとは思うけど、U2のサウンドを語るうえで、絶対に外せないのがジ・エッジのギター。ディレイ(音を遅らせて原音に重ねるエフェクター)をかけて複雑な響きに聴かせるアルペジオやカッティングは、聴いた瞬間にエッジだとわかるほど個性的なプレイだし、U2のサウンドを特徴づけている。そして、意外と簡単なうえにものすごく効果的だから、世界中のギタリストがこぞって真似をしたんだよね。もう、ロックギターの一つのスタンダードを作ったといっても過言ではないほど広まった。市販のエフェクターにも、「THE EDGE」って名前のディレイのプリセットが入っていたりするぐらい。でも、ああやってディレイをかけると誰がどう弾いてもU2に聴こえてしまうから、俺は自粛しています……。

『Where The Streets Have No Name』
大名盤『Joshua Tree』の一曲目。
このディレイのかかったリフがエッジの専売特許です。
 


そして、おそらく少々な地味な印象を持たれているであろう、アダムとラリーのリズム隊も、U2サウンドにとって、なくてはならない存在だ。ボノとエッジという世界屈指の個性的なミュージシャンを支える二人のプレイは信じられないほどタイトだし、U2の持つ切れ味の鋭さは彼ら二人のプレイによるところが大きいと、個人的には思う。初期のアルバムの迫力あるドラムサウンドは、その辺のHR/HMドラマーにも全然負けていないし。まあ、当たり前なんだけど、4人全員が重要な存在なんだよね。

ところで、実は俺、90年代以降のU2はあまり熱心に聴いていません。正直なところ、87年の『Joshua Tree 』にしても大名盤だとは思うし、『With or Without You 』 のように聴くたびに泣きそうになるほど好きな曲もあるけど、俺が思うU2とはちょっと違ってきていてね。やっぱり、初期の触れると切れそうな緊張感のあるサウンドこそが、俺にとってのU2なんだよなあ。『Achtung Baby 』や 『Zooropa 』を聴いたときは寂しくなっちゃいました。ただ、U2は常に気になる存在だし、アルバムが出るたびにとりあえずは聴いてみます。そして、「やっぱり良いバンドだなあ……」と感激しながらも、すぐに昔のアルバムを聴いてしまうという……。


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