ikkieの音楽総研

第220回 ライヴレポート編 DEF LEPPARD―― 名盤『Hysteria』全曲再現! 世界屈指のライヴバンドに魅せられた、特別な夜

2018 / 10 / 30

10月後半にしては気温が高めだった先週の24日、DEF LEPPARDのライヴを観てきました! 今回のライヴは87年に発売された名盤『Hysteria 』を全曲再現するという特別なライヴで、会場の日本武道館も、天井に近い3階席までほぼ満席状態。『Hysteria』の全曲再現だからと久しぶりに足を運んだファンも多かったかもしれないけど、3年前の武道館公演も満席だったというし、DEF LEPPARD人気はまだまだ健在ということだよね。

18defleppard_001.jpg 今でも武道館をいっぱいに出来るなんて凄いなあ、嬉しいねえ……などと感慨深く開演を待っていると、「DEF LEPPARDのライヴまであと30分! 買い物は済ませたか? トイレに行っとけよ!」なんていう内容の英語のアナウンスが流れた。間もなく開演です、という日本語のアナウンスが流れるのは毎度のことだけど、こういうのは初めてかもしれない。巨大な日の丸が天井から吊り下げられている武道館にいながらも、海外にライヴを観に来ているような感じがしてちょっと楽しい。英語のアナウンスが「あと5分!」に変わり、Spotifyシングルとしてリリースされた『Personal Jesus 』がたっぷり最後まで流れると場内が暗転、すかさず大歓声が沸き起こる!

花道に立つフィル・コリン(G)の姿がスポットライトに浮かび上がり、フィルが奏でる重厚かつ印象的なギターでライヴがスタート! オープニングはアルバム『Hysteria』同様、『Women』だ。いつも通り上半身裸のフィルに、軍服風ジャケットを着たジョー・エリオット(Vo)、ピンクのスーツのリック・サヴェージ(B)、ユニオンジャックTシャツのリック・アレン(Dr)、黒いジャケットにストールのヴィヴィアン・キャンベル(G)の5人がステージに揃う。ジョーは昔に比べて恰幅がよくなってはいるけど、ロックスターらしいオーラとアクションは昔のまま! 筋肉が衣装のフィルをはじめ、サヴ(リック・サヴェージのこと)もヴィヴィアンもスタイルが良くて立ち姿が絵になる。ガンの治療をしていたヴィヴィアンが元気そうで安心した!

18defleppard_0022.jpg この日の座席はアリーナ後方、PA席の真横という音響的にはおそらくベストな場所で、1曲目からサウンドバランスは良好。ギターの細かいフレーズやジョーの歌もよく聴こえるし、ベースとバスドラムが足元にズンズン響く。ヘヴィな『Women』が終わると、アルバム通りのSEから『Rocket』へ。完全再現ではないと聞いていたけど、やっぱりアルバムの曲順通りにやるのかな、なんて考えていると、間髪入れずに『Animal』がスタート! アルバム通りだね。ポップなコーラスは観客みんなで大合唱。この曲はいつ聴いても楽しい。続く名バラード『Love Bites』ではヴィヴィアンが大活躍! ゲイリー・ムーアばりの泣きのプレイが素晴らしかった。ただ、今回はアルバム再現にこだわっていたのか、エンディングソロが無かったのが残念……。

『Animal』
『Hysteria』を聴いて最初に気に入ったのはこの曲でした。歌メロ完璧。
 


そして、早くも大ヒットソング『Pour Some Sugar on Me』が登場。いつもはライヴ終盤にやるイメージだし、こんなに早くやっていいのかと思いつつも、問答無用のパーティソングに体が無条件に反応してしまう。『Armageddon It』が終わると、ダブルネックのギターを抱えた故スティーヴ・クラークの姿がステージ上の大きなモニターに映し出され、そのままスティーヴのギターソロが流れる。英国民謡風のスティーヴらしいソロに胸が熱くなった。そしてそのまま、これまたスティーヴらしいリフとアルペジオが印象的な『Gods of War』をバンドがプレイ。「スティーヴらしい」は、「DEF LEPPARDらしい」でもある……。

『Pour Some Sugar on Me』
この曲はいわゆる良い曲ではないと思うんだけど……、
DEF LEPPARD がやるとめちゃくちゃカッコ良いよね。
 


『Don’t Shoot Shot Gun』、『Run Riot』に続いて、俺のフェイヴァリットソング『Hysteria』! ジョーの切ない歌声にグッとくる。ソロパートでは、中央の花道でフィルとヴィヴィアンが仲良く並んでハーモニーを弾いた。最近はなんだか男同士で仲良くしているのが(BLに限らず)女性受けしているような気がするんだけど、DEF LEPPARDもいい線行くんじゃないか、なんてことを思わず想像······。エンディングではジョーがデイヴィッド・ボウイの『Heroes 』を歌い、天に向かって投げキッスをするような仕草を見せた。こういう特別なライヴ以外ではやらなさそうな気がする『Excitable』、隠れた名曲『Love and Affection』で『Hysteria』再現パートが終了。『Run Riot』や『Excitable』なんかは、少々影の薄い曲だと思っていたのに、実にライヴ映えのする楽曲だった。捨て曲がない。いや、ほんと凄いアルバムだわ……。

『Rock of Ages & Photograph』
『Hysteria』の曲ではないけど、個人的にガンアガりしたのがこの2曲。
アルバムとしてはこの2曲が収録された『Pyromania』のほうが好みです。
 


いったん袖にはけていたメンバーがステージに戻り、フィルのギターから懐かしい『Let it Go 』がスタート。ここからはアンコールになるのかな? エンディングではフィルらしいフルピッキングの速弾きと、リックのツーバスが炸裂。リックのドラムは、何度観ても片腕でプレイしているとは思えない! DEF LEPPARDらしい分厚いコーラスが印象的な『When Love & Hate Collide 』、パーティソング『Let’s Get Rocked 』、永遠のロックアンセム『Rock of Ages 』、「これぞDEF LEPPARD!」な『Photograph 』でライヴは終了……。

全17曲、1時間45分ほどのライヴはあっという間で、もっと聴きたいと思わずにはいられなかったけど、名曲揃いの『Hysteria』の凄さと、今なおタイトで、おそらく世界でも屈指のライヴバンドであろうDEF LEPPARDの底力を感じた素晴らしいライヴだった! ただ、次はアルバム再現じゃないライヴを観たいかな……。他にも聴きたい曲がいっぱいあるんだもの。


2018/10/24 日本武道館 セットリスト
1. Women
2. Rocket
3. Animal
4. Love Bites
5. Pour Some Sugar on Me
6. Armageddon It
7. Gods of War
8. Don't Shoot Shot Gun
9. Run Riot
10. Hysteria
11. Excitable
12. Love and Affection

Encore
1. Let It Go
2. When Love & Hate Collide
3. Let's Get Rocked
4. Rock of Ages
5. Photograph


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