ikkieの音楽総研

第245回 ライヴレポート編NIGHT RANGER―― 名盤2枚を完全再現! ドーン・オブ・マッドネス・ジャパン・ツアー 2019! (後編)

2019 / 10 / 23

nightranger 20191015.jpg 前置きなしで行きましょう! 10/7に昭和女子大学人見記念講堂で行われたNIGHT RANGERのライヴレポート後編です! 
※前篇はこちら

Dawn Patrol 』の完全再現とスペシャル選曲の前半が大盛り上がりで終了、10分ほどのインターバルを置いてメンバーが再登場。いよいよ名盤『Midnight Madness 』の完全再現だ! ブラッド・ギルス(G)のアーミングから、アルバムどおり『(You Can Still)Rock in America 』がスタート! いつもはラストだったりアンコールだったりが定位置のこの代表曲が、惜しげもなくプレイされる。ギターソロではオリジナルメンバーのジェフ・ワトソン のトレードマークだった8フィンガーズ・タッピングをケリ・ケリーが完璧にプレイ、この日一番の歓声が上がった。

『(You Can Still)Rock in America』
ファン撮影の動画。
ケリは見事に8フィンガーズ・タッピングを決めています。
 


2人のギタリストのディレイを使ったトリックで、アルバムどおりに『Rumours in the Air 』がスタート。ジャック・ブレイズ (B,Vo)のヴォーカルは少々高音がキツそうな気もするものの、ハイパーなパフォーマンスがそれを上回り、まったく気にならない。続いて、ドラマティックな佳曲ながらもあまりプレイされないレア曲『Why Does Love Have to Change 』の登場、客席は大盛り上がり! 歌メロもツインギターのハーモニーも美しいこの曲は、もっとライヴでやってくれてもいいと思うなあ。そして、エリック・リーヴィー(Key)が奏でるピアノに「待ってました!」とばかりに歓声が沸きあがる。名バラード『Sister Christian 』だ。ケリー・ケイギー (Dr,Vo)がステージ中央で歌う「Sister Christian Oh, the Time Has Come」に続き、「And You Know That You're the Only One to Say」は客席が担当した。コーラスは当然、会場全体で大合唱だ。弦楽器担当のメンバー3人がゆっくりと歩みを揃えて前進するさまは、なぜかアメリカの青春映画を思い出す。ブラッドのエモーショナルなギターソロが涙を誘う......。

続くヘヴィな『Touch of Madness 』は大活躍のギターの二人だけでなく、エリックのキーボードの音色やプレイが、オリジナルに忠実で印象的だった。エリックは楽曲を活かすプレイに徹していて、派手なソロこそ弾かないものの、良いプレイヤーだと思う。ラストはなぜか弦楽器隊が楽器を置いて、全員で拳を上げてエンディングを締める。そして隠れた名曲『Passion Play 』。このアルバムはほんとに捨て曲なし! 「トゥルーストーリーだよ」とプレイされた『When You Close Your Eyes 』。ブリッジとヴァースでジャックとケリーがヴォーカルを分け合うNIGHT RANGERらしい名曲だ。何度聴いても、何度一緒に歌っても、切ないメロディに胸が熱くなる......。これまたレアな『Chippin' Away 』と、ライヴで聴けることはないんじゃないだろうかと思っていた『Let Him Run 』で、名盤『Midnight Madness』の再現は終了......。

『When You Close Your Eyes』
メンバーが演技してるのが、ザ・80年代だねー。
そして、ジャックはやっぱりマイケル・J・フォックスに似てなると思わない?
 


こんなに盛り上がってこの後はどうするんだろう、このまま終わっちゃうのかな......なんて思っていたら、ジャックの「もっと聴きたい?」との声に続き、『Seven Wishes 』収録の『Four in the Morning 』が! そう、まだまだ良い曲が残っているんだよね! そして、いよいよラストソング、「俺たちのフェイヴァリットソングだ」と『Good Bye 』をプレイ。ジャック、俺もこの曲がフェイヴァリットだよ! この曲は毎回ライヴでは前半はアコースティックでプレイされるんだけど、欲を言えばブラッドにはエレキでイントロのギターを弾いてほしいし、ソロはケリにエレキで弾いてほしい。それでも前半がアコースティックだからなのか、ブラッドがエレキに持ち替えるエンディングとのダイナミクスが凄くて、なすすべもなく涙腺が崩壊してしまう......。ブラッドはなんでこんなに凄いソロが弾けるんだ。もちろん、ミスター・バラードシンガー、ケリーのソウルフルな歌はいつだって素晴らしい!

『Goodbye』
ファン撮影によるレポートの翌日、10/8の動画。
From our heart to your heart, From our soul to your soul......、しっかりと心と魂に届きました!
 


盛りだくさんのライヴは、お約束の三三七拍子で締め。全25曲、慣れ親しんだアルバムどおり(+スペシャル選曲)に繰り出されたたっぷり2時間半のライヴは、これまで観たどんなライヴよりも楽しかったかもしれない! あの曲も聴きたかった、なんていう文句も今回はなし。これ以上望むのは贅沢ってもんでしょう(でも翌日はこの日聴けなかった曲もやってくれた)......と思いつつ、今度は『Seven Wishes』の全曲再現も観たい、と思っちゃった。まだまだ名曲がたくさん残っているんだよね。NIGHT RANGER、どれだけ凄いバンドなんだ!


2019.10.7昭和女子大学人見記念講堂 セットリスト
1. Don't Tell Me You Love Me
2. Sing Me Away
3. At Night She Sleeps
4. Call My Name
5. Eddie's Comin' Out Tonight
6. Can't Find Me a Thrill
7. Young Girl in Love
8. Play Rough
9. Penny
10. Night Ranger

11. Color of Your Smile
12. Forever All Over Again
13. High Enough
14. Reason to Be

15. (You Can Still) Rock in America
16. Rumours in the Air
17. Why Does Love Have to Change
18. Sister Christian
19. Touch of Madness
20. Passion Play
21. When You Close Your Eyes
22. Chippin' Away
23. Let Him Run

24. Four in the Morning
25. Good Bye


※ikkieがなんと「出張ギター教室」を始めてしまいました!
とにかくここから  アクセス! 動画もあるよん。
http://dokodemoguitar.com/ 














エンタメ ikkieの音楽総研   記:

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