ikkieの音楽総研

第262回 洋楽編 RONNIE ROMERO―― 力強い歌声で名声を掴んだ、引く手あまたのスーパーシンガー!

2020 / 06 / 09

ronnie romero.jpg 緊急事態宣言が解除され、少しずつライヴの予定が発表されるようになりましたが……、東京の感染者数はまた増えてきているようです。諸外国に比べればかなり少ないとはいえ、まだまだ気を抜けない状況なんじゃないでしょうか。安心してライヴを楽しめる日はいつ来るのかな……。さて、今回は様々なバンドで活躍するシンガー、ロニー・ロメロ をご紹介! 前回、ロニーが加入したVANDENBERGのことを書いたところ、ロニーや新生VANDENBERGに対して俺が否定的だと感じた方もいたようですが、とんでもない! 二人のコラボレーション、とても楽しんでいますよ。

ロニー・ロメロはチリ出身のシンガーで、14年にスペインのヘヴィメタルバンド、LORDS OF BLACK でデビュー。そしてその翌年、復活したRAINBOWのシンガーに抜擢されたことで世界的に知られる存在になりました。残念ながらRAINBOWのライヴは数えるほどしか行われていないものの、ロニーの力強い歌声は映像作品やYouTubeなどで聴くことが出来たから、それを観た世界中のHR/HMファンが驚いたと思う。俺も驚きました。高い歌唱力に情熱的なハスキーボイス!めちゃくちゃ好きなタイプです。

ロニーを抜擢したリッチー・ブラックモアが「彼がその歌声で有名になるのは間違いない」と予言した通り、ロニーは世界中のバンドからオファーを受け、数多くの作品に参加している。RAINBOWの他には、VANDENBERGやMICHAEL SCHENKER FEST、スイスの国民的バンドGOTTHARD のレオ・レオーニ(G)率いるCORELEONI など、複数のワールドクラスのバンドで歌っており、現在のHR/HMシーンで一番の売れっ子シンガーだと言っても過言じゃない。なんだか一時期のグラハム・ボネットや、ドゥギー・ホワイト などの元RAINBOWのシンガーたちのようだ(この二人はともにマイケル・シェンカーイングヴェイ・マルムスティーンとも共演している)。ギターヒーローに重宝される存在になりそう......というか、もうそうなっているのかな。

RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW『Man On The Silver Mountain』
水を得た魚とはまさにこのこと! ロニー・ジェイムズ・ディオばりのヴォーカルが凄い!
ただ、新生RAINBOWはリズム隊が軽いんだよね......。

 


あくまで個人的な見解だけど、自身のソロバンドを持つようなギターヒーロー達は、自分が書く曲をなんでも歌いこなせるシンガーを必要としていて、デイヴィッド・リー・ロスや、デイヴィッド・カヴァデールのようなバンドの中心になるようなシンガーは必要としていないと思うんだよね。口には出さなくとも、自分の言うとおりに歌ってほしいという考えの人が多いんじゃないかな。まあ、イングヴェイは口に出しているけども(自分と対等なメンバーになり得るのはロニー・ジェイムズ・ディオだけだ、との発言あり)。でもこれ、決して独善的なひどい考えではなく、ある意味で正しいバンドの姿なんだよね。シンガーが中心のバンドは、その逆なわけだし。

VANDENBERG『Skyfall』
先日発売されたニューアルバムから。この曲がいちばん好き。ちょっとDEEP PURPLEとかWHITESNAKEっぽさもあるね。デイヴィッド・カヴァデールが歌っても合いそう!

 


イングヴェイは以前、ALCATRAZZ への加入を決めたきっかけとして、グラハムに何もアイディアがなかったことをあげている。いわく、これなら好きにやれる、と思ったと。まあ、これは極端な例だとしても、ソロのバンドを率いるようなギタリストは、ロニーのように魅力的な声でなんでも歌いこなせるシンガーを求めているはず。イングヴェイはきっと、ロニーに目を付けていると思うよ。......あ、ロニーにアイディアがないと言っているわけじゃないので、そこは誤解なきよう。

ただ、エイドリアン・ヴァンデンバーグはVANDENBERGですべての曲を一人で書いていた人ではあるけど、他のギターヒーロー達ほど独善的な印象はない。WHITESNAKEでは長年デイヴィッド・カヴァデールと共作していたわけだし。今回ロニーがどれほどアイディアを出したのかはわからないけど(クレジット上は全曲エイドリアン作)、かなりロニーが歌うことを想定して曲を書いたんじゃないだろうか。エイドリアンは「俺の曲を歌え!」ではなく、「きみに合いそうなこんな曲を書いたんだ」なんて言ってそうじゃない? とくに、あのRAINBOW風の曲はそうだと思うよ。

CORELEONI『Let It Be』
ロニーはGOTTHARDのスティーヴ・リーにも影響を受けているんじゃないかなあ。声質も近いし、レオ・レオーニも驚いたんじゃない? JOURNEYのスティーヴ・ペリーとアーネル・ピネダみたいな感じだね。GOTTHARDのトリビュートには適任だと思う。

 


ロニーは、今後もこうやっていくつものバンドをかけもちし続けるんだろうか。RAINBOWがパーマネントに活動すれば専念しそうな気もするけど、それは現状だと厳しそうだなあ。RAINBOWはリッチー次第だし、リッチーも独占する気はなさそう。で、おそらくほとんどが単発のプロジェクトだろうから、再加入したLORDS OF BLACKやアルバムが出たばかりのVANDENBERGを中心に活動を続けていくのかな。個人的には、CORELEONIとの相性が抜群に良いと思っているので、是非ともまたやってほしい!

......まあ、正直に言えば、どこかに腰を落ち着けたほうがいいのでは、なんてことも考えてしまうけど、以前よりもバンドの活動が長いスパンになったことを思えば、こうやっていつでも新しいロニーの歌が聴けるのは喜ばしいことだと考えたほうがいいんだろうね。近いうちに実現しそうなのはVANDENBERGの来日かな。期待しています!


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