ikkieの音楽総研

第273回 邦楽編 LOUDNESS ―― 国内トップのヘヴィメタルバンドがアメリカ人シンガーを迎えて発表した、色褪せぬ名盤

2020 / 11 / 09

アメリカ大統領選の結果がようやく出ましたね。原稿を書いている現時点ではトランプ現大統領が訴訟をするだのなんだのと騒いでいますが、往生際が悪いというかなんというか……。不正があったならそれは民主主義の根幹にかかわる大問題だし、きっちりと調べてほしいとも思うけど。今回の選挙であらためて感じたのは、やっぱり欧米のアーティストや俳優などの著名人は積極的に政治的な発言をするなあ、ということ。日本では何に対する配慮なのか(忖度?)、発言しない人が多いし、発言しても批判されたりしているよね。そういう風潮はほんとに健全ではないと思います。……さて、今回は名盤『Soldier of Fortune 』の30周年記念盤 を発売したLOUDNESSを久しぶりに取り上げます!

soldier.jpg 『Soldier of Fortune』は、LOUDNESSが89年に発表した彼らの8枚目のオリジナルアルバム(あれ、31周年?)。シンガーの二井原実が脱退し、元OBSESSION のアメリカ人シンガー、マイク・ヴェセーラ が加入して初のアルバムだったこともあり、HR/HMファンが大注目する中で発売されました。メンバーそれぞれが個性的なLOUDNESSだけど、バンドの顔だった二井原さんが脱退することに否定的なファンは多かったし、二井原さんのファンだった俺も、当時はなんとも複雑な心境だった記憶がある。

ただ、アメリカ人が入ることによって、LOUDNESSが海外でもっと認められるようになるかもしれない、という期待もあった。二井原さんが脱退したのも(事実上の解雇だったという)、英詞の作成や仮歌のレコーディングに協力していた欧米人のシンガー達の歌を聴き、他のメンバー達がやはり外国人の歌は違う、と感じたことが大きかったらしい。現在の二井原さんのヴォーカルにはまったく不満はないとのことなので、ファンは安心してほしいんだけど。

日本人と欧米人とでは発音だけでなく、発声の違いもあって、ネイティヴスピーカーでもない限り、英語で歌っていても日本人だとわかることが多い。声質で白人なのか黒人なのかもわかったりするよね。楽器の演奏でもリズム感の違いなんかでわかることもあるけど、歌はやっぱり顕著に出る。ロックは欧米が本場なわけで、世界を舞台に活動していたLOUDNESSとしては、本場のシンガーとやってみたいと思ったのは当然の流れだったのかも……。そして、マイクが加入し、レコーディングしたものを聴いて「おお、外タレだ!」と自分達でも思ったらしい。違いはやはり大きかったわけだ。

『You Shook Me』
シングルカットされたナンバー。楽曲は古さを感じさせないけど、このPVはさすがに時代を感じさせるね……

 


俺が『Soldier of Fortune』を初めて聴いたときの感想は、「おお、かっけぇー!」というもので(笑)、実のところ、二井原さんの不在はそれほど気にならなかった。マイクの歌声は二井原さんとは全く似ておらず、違和感を覚えてもよさそうなものだったけど、シンガーの違いが気にならないほどの完成度の高さに思わず唸ってしまうほどだったし、なによりも、楽曲やバックの演奏がまぎれもなくLOUDNESSだと感じられたからだ。ギターもドラムもベースも、慣れ親しんだLOUDNESSそのもの。高音で歪むマイクの歌声の印象もあってか、キャッチーなメロディながらも前作よりはかなりヘヴィになった印象もあったけど、少しアメリカ寄りになっていたLOUDNESSが、もとのヨーロッパテイストのあるサウンドに戻ったと言えなくもない。そんなわけで、個人的にはほんとに違和感がなかったんだよね。かなりポップな内容だった二井原さんのソロアルバム のほうが違和感あったなあ......。

アルバムが発売された当時は、テクニカルなギターソロが敬遠されるようになってきていて、その流れに逆行するかのように弾きまくる高崎晃のギターや、LOUDNESSならではの高度な演奏にファンは喝采を送ったように記憶しているけど、まあやはり流行りのサウンドではなかったのか、アメリカでのセールスはあまり振るわなかったという。でもね、この30周年記念盤を聴いてみると、まったく古さを感じないんだよね。これが流行りに乗ったサウンドだったとしたら? ああ、あの頃流行ってた感じだね、で終わりなんじゃないだろうか。LOUDNESSにもいくつかそういう楽曲はあるし(ディスコっぽいのとか )、それもおそらく楽しんで作っていたんだろうけど、この『Soldier of Fortune』のように芯が通ったアルバムは、30年経っても色褪せず、新しいファンだって取り込むだろう。

『Soldier of Fortune』
歌だけ生だね。凄いヴォーカルです!


 


しかし、良好に思えたマイクとLOUDNESSの関係は長続きせず、次作の『On the Prowl 』とミニアルバム『Slap in the Face 』を発表したのち、マイクは脱退してしまう。ライヴでのマイクはレコーディングほどの実力を発揮出来なかったことなどが原因らしい。当時は確執もあった、と高崎さんがインタビューで話していたけど、現在の関係は良好とのこと。実際、15年のラウドパーク にマイクと『Soldier of Fortune』名義で出演したりもしていたし、また共演もあるかもしれない……。ぜひとも実現してほしいな!


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