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第279回 特別編 ―― HR/HM好きのギタリストがおすすめする、非HR/HMのギターがカッコいい名曲5選
2021 / 02 / 02
ikkieの音楽総研で紹介するのは8割くらいがHR/HMアーティストですが、今回はちょっと趣向を変えまして、HR/HM以外のギターがカッコいいおすすめ曲を何曲かご紹介! HR/HM好きな人にも気に入ってもらえるんじゃないかなあ。 『Everybody Wants to Rule the Wolrd』
まずはTEARS FOR FEARS の『Everybody Wants to Rule the Wolrd 』! TEARS FOR FEARSはイングランド出身のローランド・オーザバル とカート・スミス の2人組。この曲がリリースされた80年代当時、俺は彼らにシンセサイザー中心の音作りという印象を持っていたけど、ギターが弾けるようになってからあらためて聴いてみると、ギターがかなり凝っているし、シンセ中心の曲ばっかりではないんだよね。とくにこの曲は、イントロからギターの聴きどころ満載! 印象的なアルペジオ、ドラマティックな間奏……、ギタリストなら必聴だと思うよ。もちろん、ギターを弾かない人にも聴いてほしいな。
スケールの大きい名曲、名演!
続いてはCROWDED HOUSE の『Don't Dream it's Over 』。CROWDED HOUSEはニール・フィン が中心になって結成されたオーストラリアのバンドで、『Don't Dream it's Over』は86年にリリースされ(そんなに前だっけ)、全米2位を獲得した大ヒット曲です。夢見るような甘い歌メロの印象が強いけど、実はギターもすごくカッコいいんだよね。伴奏のメインになっているコードカッティング自体はとってもシンプルだけど、それに重なるギターがオシャレだし、なかなか難しい。やるなあ......と思っていたら、なんとそのギターは凄腕スタジオミュージシャンのティム・ピアース (マイケル・ジャクソンのアルバム などに参加)が弾いていたという。そらカッコいいはずだわ、と思いつつ、なんかずるいとも思っちゃった。
『Don't Dream it's Over』
こちらも名曲。ティム・ピアースのギターはもちろんだけど、シンプルなコードカッティングもうっとりするほど素敵
3曲目はポール・ヤング の『Everytime You Go Away 』です。イングランド出身のブルーアイド・ソウル・シンガー、ポール・ヤングの言わずと知れた大ヒット曲。この曲もヴォーカルが印象的だから、ギターはどんなんだっけ、なんて思っている人もいるかもしれませんが、まあカッコいいから聴いてみて! アコースティックギターの郷愁を誘うソロがいいし、イントロやオブリガートにも印象的なフレーズだらけ。でもね、リリース当時はその"みよんみよん"というか、"ぴよんぴよん"という変わった音色をどうやって出しているのかわからなくてねえ。指で強めにはじくとそれっぽくなるものの、エフェクターをかけているんだろうな、何を使っているんだろう、なんて思っていたんだけど、ライヴエイドを観て答えが判明! なんとエレクトリック・シタール(インドの民族楽器、シタールを模したギター)を弾いていたのでした。答えを知って、そりゃ俺のギターじゃあんな音しないわと、コピーはあきらめちゃった。でも、今はエフェクターでシタール風のサウンドが出せるんだよね。ライヴでやる機会は今のところないけど、ニヤニヤしながら自宅でよく弾いています。
『Everytime You Go Away』
ライヴエイドの映像。黄色いTシャツのギタリストが持っているのがエレクトリック・シタール。
ちなみにご存じの方も多いと思うけど、この曲はホール&オーツのカバー。そちらのほうはよりカッコいいという話も......
4曲目はニック・カーショウ の『The Riddle 』! この人もイングランド出身のアーティストですが、この人のこと......というか、この曲のことは一度書いておきたかった。ギターとシンセがユニゾンで奏でるアイルランドの民謡っぽいメロディに、ほぼユニゾンの歌が繰り返されるという、まあシンプルな作りなんだけど、このメロディが癖になる! THIN LIZZYしかり、ゲイリー・ムーアしかりで、俺はアイリッシュテイストに弱いみたいです。ニック・カーショウにはポップ・シンガーっていう印象を持っている人が多いんじゃないかと思うけど、実は知る人ぞ知る名ギタリスト。そして、この曲は俺が初めてコピー(に成功)した、思い入れの深い曲でもあります。
『The Riddle』
懐かしい。一生懸命コピーしたなあ......
さて、ラスト5曲目はSUEDE の『So Young 』です。彼らが大活躍していた90年代のブリットポップ・ムーブメントは俺の中ですっぽり抜け落ちていて、なんだか無かったことのようになっているような時代なんだけど、SUEDEはデイヴィッド・ボウイや、JAPAN なんかの古き良きニューウェイヴを彷彿とさせるサウンドがね、もともとニューウェイヴ好きだった俺の琴線に触れたんだよね。耽美でナルシスティックな世界観がたまらない。ギタリストのバーナード・バトラー は印象的なフレーズをたくさん編み出しているし、この曲のサビで歌にからむギターのメロディはすごく色っぽい。グラムロックっぽさのあるブレット・アンダーソン の歌もいい!
『So Young』
SUEDEはなんというか色気があって、スターのオーラがあったなあ。SUEDE脱退後のバーナードのソロもカッコいいよ
さて、駆け足で5曲を紹介してみましたが、いかがでしたか? ほとんど英国で、ほとんど80年代半ばのニューウェイヴ......という、まあそこそこ偏った内容になってしまったけど、HR/HMのようにギターが主役というイメージのジャンル以外にも、ギターが魅力的な作品があることは伝えられたんじゃないでしょうか。ぜひ聴いてみてくださいね。......しかし、これ楽しいな! またやろう。
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