サクラ咲くサク桜丘

ローディ――お客さんを思い続ける店長の"南国の別荘"

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【今回の桜な人々】
ローディ
谷 陽一郎さん


〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町30-3
カヲリビル 1F (マップ

ホームページ
http://www.lo-d.net/

※とっておき、ローディ秋のプレミアムコースはこちら!



あるお店の佇まいからはじまり、店内での雰囲気やそれこそ客層などに至るところまで、それらを決める大きな要素に「立地」があるのは間違いない。たとえば銀座のクラブと北千住のクラブでは、同じクラブでも……わざわざ別のエリアで言うまでもなく、渋谷センター街と桜丘で同じチェーンの飲食店があったとしても、その雰囲気や客層は大きく違うはずである。
ここ数回の当コーナーでも書いているが、それは桜丘の中でも同じ。飲食店には違いなくても、桜通りや中央通りの周辺は仲間内でわいわいガヤガヤ楽しく使いたくなるところだが、ちょっと離れた『MeWe』などの隠れ家的居酒屋や、ペルー料理の『Miraflores 渋谷店』や『nouvelle chinois 一品香』などの穴場的名店が勢揃いしている。このようなひとり使いもできそうな落ち着く店と、仲間内で繰り出したいわいわいガヤガヤ店、両方押さえておくと“できる幹事”として重宝されるので、桜丘周辺のみなさんはどうか当コーナーをお役立てください。余談でした。

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今回は前記したお店のごく近所、つまりひとり使いにももってこいのお店であり、そして仲間内で繰り出しても落ち付いたディナーとなること請け合い、さらに結婚式の二次会などのパーティでも重宝するダイニングバーをご紹介しよう。『nouvelle chinois 一品香』の真上となる『ローディ』だ。「いらっしゃいませ」と迎えてくれたのは店長の谷陽一郎さん。

「私がいろいろと置きたかった物……緑であったり装飾品を置いているうちに」南国の別荘風になったと言う店内は、さすがにウェディングパーティ対応の超広々仕様。パーティには欠かせない120インチプロジェクターも我々を迎えてくれる。いつものディナータイムにはこのスペースにソファ席や広めのテーブルが並ぶので、仲間内でもおとなりを気にせずのお食事に。そしてひとり飲みでも気軽に誘ってくれるのは入口からすっと奥に続くロングカウンター。どんなシーンでも活躍してもらえそうなお店です。

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『ローディ』がオープンしてこの10月で9年。もともと渋谷の高校に通っていた谷さんは、お店を出すならば渋谷でと考えて、「それこそ路地の一本まで全部歩きましたね」と物件を調査。
「ある場所に他の業種のお店が入っていて、『いいなあ、ここをお店にしたいな』と思ったのですが、もちろん出ていってくださいというわけにもいきません。そのうちに不動産屋さんから空き物件のFAXが入ったのを読んでみたら、間取りにどうも見覚えがある。そう、そのお店でした。そしてそれがいまこの場所です」(谷さん)
そんな強運に恵まれたお店は、谷さんのこんな考えとともに進化をし続けている。
「ローディとは“私が行きたいお店”なのですね。それはオープン当初から今も変わっていません。たとえばですが、カクテルをもらったときに氷が緩くなっていたとします。その氷でお酒をいただいたとしたら、私はどう感じるか。カウンターにちょっと拭き忘れが見えたらどうだろう。そういうことを考えると、緩い氷は一度冷凍庫に戻して、硬い氷を出すとか、カウンターを吹き直す。正直なところ『これなら大丈夫かな』と思うことはあります。でも、それをお客さんがどう感じるかを忘れてはいけないと思います。客観的……まさに“お客さんが観ている”という視点ですね。
私の場合、これはワインにも当てはまります。実はワインセラーもないお店で……いや、ワインはあったのですが、赤は常温で白は冷蔵庫に入れてくらいしか、知識も興味もなかったのです。これは正直コンプレックスでもあったので、ワインスクールに行って勉強するところから始めて、いまはソムリエの資格も取りました。

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ワインの温度管理の重要さなどもわかりましたし、お客さんにも安心してお出しできますよね。……常に『私がお客さんだったら?』、それを思い続けると、まだまだやることはあるかと思います」(谷さん)

オープンよりもずっといいお店だなって思いますよ、そう続けて笑顔を見せる谷さん。この話ももちろんながら、質問には常に熟考をして答えを出すその誠実な人柄に惹かれて、今日も多くのお客さんがやってくる。

「パーティなども賑やかにやらせていただいておりますが、桜丘にある小さな会社の社長さんや女性のおひとりさまも多くいらしていただいています。セルリアンタワーが建って10年、この辺りもお店が増えたり、いろいろと変わったことを実感しながら営業しています。どうかお気軽に飲みにいらしてください」(谷さん)
来月から10年目に突入する『ローディ』。次の10年もそのまた次も、“私が行きたい店”を追い求める店長とともに、進化をし続けることだろう。

Q・あなたにとって桜丘とは?
「渋谷にて飲食店をやりたい、そう思っていましたし、やはり“ホーム”ということになりますね」


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この店内を貫く緑のカウンター! ゆったりスペースを保ったままたくさんのお客さんが並んだ様は壮観ですよ。「私が修行していたお店もこのような赤いカウンターだったんです。色は緑にすると決めていましたが、製作は同じ建具屋さんにお願いしました」谷さんにとってもこだわりのカウンターなのです

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「置きたい物を置きました」そのインテリアは緑とウッディーの机がベストマッチ。南国の別荘、たしかにその風を感じますね

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お料理はイタリア料理おなじみのバーニャカウダ(1180円)からいきましょうかね。アンチョビをベースとしたソースにお野菜を浸して食べましょう。「バーニャカウダというと生野菜なのですが、ローディではグリルした野菜、蒸した野菜も召し上がってください。それとソースもアンチョビだけでなくチーズやクリームも入っています。チーズフォンデュのような濃厚さがありますよ」

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イベリア半島原産、聞いただけでノドが鳴るイベリコ豚のグリル(1580円)ですよ。「こちら、塩で召し上がっていただきますよ。塩自体をスモークしたもので、イベリコ豚のおいしさ、甘さが引き立ちますよ。どうぞお楽しみに」

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ドーンと乗ったオマールエビがパスタとブロッコリーとトマトソースの海で溺れております。「オマール、ブロッコリー、パスタと存分にどうぞ......ところがですね、こちらは単品ではお出ししておりませんで、コースメニューのセットなのです。ごめんなさい、ぜひコースで味わってみてくださいね」

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ソムリエ谷さんののイチオシはこちらのAtoZ。ピノノワールを使ったアメリカの赤ワインです。「よくあるご注文で、『赤でとにかく濃い物を』という感じのものがあります。そこで私もいろいろと考えるわけです。お料理に合うのはこっちじゃないか、とか......。そんなときに濃い目を所望される方でも、またそうでない方でもお口に合うと思うのがこのボトルですね。ちなみにローディではボトルに値段、貼っているんですよ。『なにかオススメを』と言われて出されても、値段ってやっぱり気になりますよね。女性連れだと聞いてから引っ込めるの嫌ですよね(笑)。そんなわけでこれにも5480円といつもは貼ってあるわけです。もちろんこちら、お値打ちだと思いますよ」






  エンタメ サクラ咲くサク桜丘   記:  2011 / 10 / 03

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