サクラ咲くサク桜丘

SUPERBALL――"裏渋谷"を照らす60年代の光

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【今回の桜な人々】
SUPERBALL
常連客のサリーさん


〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町3-7(マップ

ホームページ
http://www.superball.ne.jp



いつも昼間に通る道を、夜になってから通ると思わぬ発見がある。
再三書いていることではあるが、歩く時間を変えるだけで、かなりいろいろ探し出しましたよと思える桜丘にも、まだまだ新発見がゴロゴロしている。先日ご登場いただいた『RAIN FROG』などまさにそれで、毎度毎度日中に探索していたら、一生気が付くことはなかったはずである。いやあ、まだまだ広いなあ、桜丘は。そう思わずにいられない。

そのようなことを考えつつ、ある日の夜にJR渋谷駅の埼京線のホームに立っていた。ここは目の前が線路沿いの桜丘。『シブヤSB接骨院』と『シーザージム渋谷』などがある通りを見渡すことができる。あ、あの2階は『危機裸裸商店Closet』だな……そう思ったとき、その1階がふと目に入った。

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いつも散々通ったはずなのに、あんなに色鮮やかな照明が入っているお店、あったっけ?
翌日、さっそく足を運んでみた。ドアには『SUPERBALL』。中には昨夜観た色鮮やかな照明機器の数々、ツルンと丸みを帯びたプラスティック製のイス……どこか近未来の研究所のようなその店内に設えた中2階的なスペースから男性がちょこんと顔を出す。

すみません。昨日の夜、駅のホームから見つけまして……あなたは設計士さんとかデザイナーさんですかね?

その男性、森田孝司さんが「いやいや、ウチはですね……」と言うが早いか、「そうですよね、やっぱりホームから目立ちますよね」と話を引き取ったのが常連客のサリーさん。「私もそれで来て、想像通りのお店だったので一気に常連になりました」というこのお店は、60年代、70年代のヨーロッパの照明やデザイン家具を扱う、文字通り家具屋さん。もともと一般的な家具屋さんに勤めていた森田さんが、これらの60年代ヨーロッパ家具に魅せられて桜丘の地に設立、現在『危機裸裸商店Closet』が入っている2階から1階に降りてきたという変化はあるものの、10年の歴史を積み重ねた。
「こういったお店はなんと日本に4軒しかないんですよ! まず最初にここで出会って、あと名古屋と岐阜、それに近いですけど代官山。去年ついに全店回っちゃいました!!」(サリーさん)
「デザインが素晴らしいというのはもちろんですが、たとえばこの照明、70年代に作られたとしても40年の年月が経っています。プラスティックやアクリルというのは日本であまりイメージがよくないのかもしれませんが、このように壊れることなくずっと使えるというのもエコロジーなんですよね。現在、日本ではこのような家具類のデザインはされていませんが、まだヨーロッパにはデザイナーさんがいます。取り寄せなどもできますのでお気軽にご相談ください」(森田さん)
ちょうど来店していたサリーさん、これまで見本しかなかったというピンク色の照明がついに『SUPERBALL』にやってきたということで即購入したばかりとか(下の写真と一緒に写っています)。お値段はナイショも、おそらく相当高いです(笑)。それでも手に入れてしまう魅力がこの照明にも、このお店にもあるのは間違いない。
「なかなか一般的な家具ではありませんから、サリーさんのように本当に気に入っていただいた方が買おうとしてくれます。それは商品にとっても幸せなことなのではないでしょうかね」(森田さん)

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開店して10年、「なかなか周りは寂しくなってしまいましたね……」という森田さん。「桜丘は渋谷の中でも、よくある言い方ですと『裏渋谷』として存在していると思います。この通りや裏の通りなどは、オシャレなショップやカフェも多くて、まさに『裏渋谷』な感じでしたが、ここ10年で閉めてしまったお店も多いです。それは寂しいですが、裏を返せば新しい風が入ってこられる状態でもあります。『SUPERBALL』もこれからの『裏渋谷』を支えていければいいなあ、と思いますね」(森田さん)

時代こそクラシカルでも、その商品のデザインや色彩、そして店内は近未来のような家具屋さん、『SUPERBALL』。商品を愛する店長とお客さんが、今日も『裏渋谷』をオシャレに照らしている。


Q・あなたにとって桜丘とは?
「『裏渋谷』になる街だと思います。またもう少し賑やかになっていきたいですね」


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賑やかな店内は、年代よりもまず新しさを感じるアイテムがどっさり


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照明や家具の類だけでなく、時計などお求めやすい小物も。"一枚ずつ取り出せる名刺入れ"などもありましたよ


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見事なまでの60年代ファッションに身を包んだサリーさん。後ろのピンクの照明を念願叶ってゲットです






  エンタメ サクラ咲くサク桜丘   記:  2012 / 01 / 26

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