サクラ咲くサク桜丘

桜丘に選ばれし『多心』というそばの名店

tago_prof.jpg

【今回の桜な人々】
手打ちそば 炙 多心
山田 心さん


〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町21-4 桜丘町ビル1階
マップ

※『多心』は3月20日、上記の住所に移転しました。

ホームページ
http://tagokoro.com/



言うまでもないことだが、桜丘で食事そして酒となれば訪ねるべき店は無数にある。食事が中心なのか酒が中心なのかから、さらにジャンルを絞ったとしてもまだ選びたい放題だと言っても過言ではなかろう。当コーナーを参考にしていただければ幸いであるが、そうでなくても桜丘をグルッと回ってみれば、誰でもその状況に悩ましい喜びを感じていただけるはずだ。
ただそんな中、あまり目立たない、いやひょっとしたらない!?というジャンルがあった。

「そば屋」。

tago_01.jpg

以前は『あいびき 渋谷桜丘』の場所に老舗が一店あったのだが、当コーナーのスタートと前後してご主人が逝去されて閉店。こちら以外では国道246号沿いにある超有名立ち食いそばチェーンしか思い浮かばず、以後、路地から路地へ探索を続けても見つからない。そば屋はないのか、いまの桜丘は……そう思って過ごすこと1年余り。ここ最近定番の“夕暮れ時”の探索で、いとも簡単に見つかってしまうのだからまだまだ桜丘の奥は深い(笑)。

「いまは夜だけの営業なんで気が付かれませんでしたかね。以前はランチも営業していたんですが、平日は夜中の2時までやっていますから、これもう“体力の限界”でして(笑)」
気さくなご店主から出される卵焼きなどのそば屋的な酒肴、酒、そしてもちろんそば。思わず入ってしまって楽しんだこれらの美味いこと。すみませんがぜひともご登場を……
「それはそれは喜んで。桜丘を盛り上げていきましょう」とのご快諾を受けて、改めてやってきたのが『手打ちそば 炙 多心』。鶯谷町との境目方面のランドマーク、桜丘郵便局のすぐ隣である。

「ここで開業して5年になります。実はまもなく移転をするのですが、郵便局の反対側にあるマンションで同じ桜丘ですからご心配なく(笑)。いまはカウンターと個室になっていますが、少し広くなりますよ」
後日、改めて迎えてくれたのは店主・山田心さん。そばの里として名高い名高い長野県の出身という山田さん、人生そのものがそば尽くしかと思いきや、それがそうでもないらしい。
「長野ではそばは食べなかったのですよ(笑)。向こうではそばはそれぞれの家で打ったりしまして……民家が軒先でそば屋をやってたりする? そうですそうです。そんな日常にある食べ物という認識だったのですが、東京にやってきて『そばでも食べるか』と入ってみたお店がとてもおいしかった。それでそば屋をやろうと思い立ち、銀座のそば屋で修行をしたのですね。それが10年前ですね。そんな巡り合わせですから、出身の長野のそば粉にこだわるなんてこともなく、全国のそのときそのときのいいそば粉を使ってそばを打っています」

tago_02.jpg

そう、この話にあるように、『多心』のそばは山田さんの手打ち。「ホントは店に作業場を作りたかったのですが……」という作業場はなんと自宅にあり、その自宅兼作業場は桜丘にある。
「もともとは祐天寺のほうに住んでいたのですが、この近所に住む親戚に子供が生まれて、世話とかを僕もできればいいかなと移り住んできたんです。それで暮らしてみるといい街なんですよね。店のHPに居酒屋さんが"姉妹店"として一緒に掲載してあるのですが、引っ越してから行きつけになり、本当によくしていただいたお店なんです。いまこの場所を紹介していただいたのもそちらのおかげですし……よくHP一緒に載っている姉妹店って系列店とかなのでしょうけれど、そういうわけではないのですね(笑)」
多心と出会えたのはまずご親戚に感謝しないといけませんね、そんな相槌に笑みを浮かべる山田さん。

tago_03.jpg

「でも本当に桜丘はいい街だと思います。桜丘にある会社に勤めている方にもよく来ていただいていますが、この店はやはり来るまで一苦労のようなんです(笑)。特に一杯飲んだ帰りに坂を上がって駅に向かうのがツライ、と(笑)。それでも、いい店だとお知り合いに伝えていただいて、いまもお店をやっていけているわけですからね。渋谷の喧騒からまた違った“裏渋谷”というように、盛り上げていきたいですよね」

不思議な縁で桜丘に“選ばれ”、そして桜丘を愛する店主のそば屋に今日も人が集う。
『多心』、夜だけ開くこの地の名店――。



Q・あなたにとって桜丘とは?
「いま現在の自分のすべてがある、いい街だと思います」

tago_04.jpg

スッと一枚板で伸びるカウンターは8席。ふたり連れなら4組で満席。急げ!


tago_05.jpg

そば屋で宴会、いいじゃないですか。取材前の訪問時、個室も盛り上がっておりましたよ

tago_06.jpg

まずはつまみから入りましょうよ。こちらは壬生菜と数の子のからし和え(680円)。京野菜の代表、壬生菜は香りと辛みが特徴。こちらが歯応えある数の子とさらにからしを追加して和えてあります。これはもう酒が進むこと進むこと

tago_07.jpg

さあ、そば屋といったらこちらですよ、。注文後、しばしの辛抱でキラキラ輝く卵焼きがやってまいります。おろし醤油で至福のひととき、これは多心に行ったらマストアイテムですよ

tago_08.jpg

お酒の種類は数あれど、やはりそば屋だったら日本酒を合わせましょうよ。ということで山田さんセレクトの純米酒を。宮城県から雪の松島(870円)、長野県の御湖鶴(880円)、そして岩手県の水神(870円)。もちろんこの他にも酒どころの銘酒が勢揃い!

tago_09.jpg

もちろん最後はそば行きますよ、そば。石臼で自家製粉、そして山田さんが打ったそばをキュッと締めた、そばの香りが立つ一枚で、思い残すことない「ごちそうさま」を!






  エンタメ サクラ咲くサク桜丘   記:  2012 / 01 / 30

あそびすとショップ

美味良品 おとりよせしました

編集長!今日はどちらへ?

アラカン編集長モンブランを行く!

BigUp

asobist creator's file

  1. はいコチラ、酔っぱライ部
  2. ikkieの音楽総研
  3. 旅ゆけば博打メシ
  4. うららの愛♡Camera
  5. Tomoka's マクロビカフェ
  6. 三笘育の登山は想像力
  7. 憎いウンチクshow
シネマピア
おもいでリストにエントリー確実、話題の映画!
【映画レビュー】ザ・タワー

建物の外が突然、暗闇に覆われた&h…

旅塾

▲このページのトップへ