編集長!今日はどちらへ?

2017 Sumer in Europe‐2‐ダンデジュアンII

2017 / 08 / 04

2017年7月6日15 :00
シャモニー到着。


datin170804_001.jpg 夕食をとりながら、天気予報を加味しての翌日からの行動スケジュールの確認。

………………………………………………………
7日、エギュードミディへ上がって高度順化。
8日、トリノ小屋入山
9日、ダンデジュアン予行演習
10日以降はまた天気予報と睨み合わせて調整。
ダンデジュアン山行後コズミックの日程も調整。
………………………………………………………

2017年7月7日
エギュードミディで高度順化。

カフェでお昼したり、ミュージアムを散策したりして体を慣らす。
昨夏2016年8阿月にミディの南壁レビュファールートにトライした時、標高が上がるにつれ呼吸が苦しくなり、仕舞には目が回るようにさえ感じた。この度はそのようなことのないように高度順化には念には念を入れた。来る少し前に富士登山もした。

datin170804_002.jpg 急な雪稜をクライマーが下っている。「コズミックの時はあれを降りるんですね」
ふと気が付いた。
ダンデジュアンだ!
ということは、初対面はクールマイヨールのガイドオフィスで見たパンフの表紙だと思っていたが、実はその遥か昔から、何度もダンデジュアンのある風景に接していたのだ。
たとえば…
今から6年前、初ヨーロッパ山行の時、モンブラン登山の高度順化でバレブランシュを歩いた。まさしく私は上の写真のクライマーのようにあの雪稜を下ったのだ。
2014年のデボナ針峰とグランパラディソの時もシャモニーが起点だったから、エギュードミデイには上がり、この風景を見たはずだし、もちろん2016年のレビュファールートの時も、同じ雪稜を降りたのだ。
何度もダンデジュアンのある風景の中に身を置いたにもかかわらず、その存在に気が付かなかったのを不思議に思うより、もしかしたら網膜に映ったであろう「像」が無意識のところで、しかし保存されていて、表紙の写真を見た時に意識野とシンクロしたと解釈する方が当たっているのかもしれない。


▲エギュードミディからの眺め

特に何をしたわけでもないのに、高いところへ労なくして登り、時間を過ごし、またシャモニーへ降りる、それだけのことなのに、なんだかげんなりくたびれた。

2017年7月8日
トリノ小屋へ。

天気は芳しくはないが、予行演習なので、とにかく行ってみる。
シャモニーからロープウエイでエギュードミディへ登り、イタリア側のエルブロンネへ氷河の上を渡るようにロープウエイで下る。

datin170804_003.jpg ロープウエイの下に広がる氷河と屹立して連なる岩峰の眺めは筆舌に尽くしがたく美しく、そして、それは魅惑的に手招きする。体力と技術が許せば、どこもそこも攀じ登ってみたいと思わせる。

datin170804_004.jpg 2017年7月9日
ダンデジュアン予行演習。

予行演習なんだが、殊の外順調に進んだら、そのまま登ってしまえな計画で、本番と同じに4:00朝食のつもりで3:30に起きた。
が…
朝食が済んだ頃には雨が降り始めた。やむを得ず出発を1時間ずらすことになった。6:00過ぎだったか、止んだかに見えたので出発した。
出発して間もなくまた雨が降り出したが行けるところまで行こうということになった。
小屋からはなだらかな下りが終わると、今度はなだらかに登り始め、しばらくするとだんだんに傾斜が強くなってくる。傾斜が出始める辺りに先発パーティーが見えた。
「なんだか止まってませんか?」
「変ですね」
最初に見た時より人数が減ってるように思えるのは気のせいなのか?

少しずつ近づくにつれどういうことなのかが分かってきた。なんとクライマーがクレパスに落ちてしまったのだ。どうやら2人ずつ2パーティーだったらしい。先に入った2人のうちクライアントと思しきクライマーが乗越し切れずに落ちて、ガイドらしきの人が引き上げようとしているようだった。後から追いついた2人パーティーは助っ人に着いたのだろう。我々も「何か手伝いましょうか」と言ってみたが「助けはいい」とは言ったが、かといって先を行くわけにも、踵を返して小屋に戻るわけにもいくまいて。
折しもまたぞろ降り出した雨が少しずつ勢いを増してきてはいたが、そこで救出を見守ることにした。

datin170804_005.jpg 落ちたクライマーの頭が見えた時には、思わず拍手してしまった。すっかり全身が引き上げられ、特に怪我もなく元気なのを確認して、小屋へ戻ることにした。
雨脚はどんどん強くなるは、風は出てくるは、仕舞雷鳴が鳴り渡りで小屋にたどり着くころにはずぶ濡れの濡れ鼠状態になった。
もし、朝予定通り5:00の出ていたら、恐らく1番手だったろうから、落ちたのは私だったかもしれなかったと思うと背筋が寒くなった。スケジュールにゆとりがあるということは重要なことなのだった。

小屋に戻って着替えて、荷造りをして温かいお茶など飲んでから、ロープウエイ・ステイションに着いたら、エギュードミディに上がるロープウエイはストップしていた。再開の見通しは立たないという事らしかった。
エギュードミディ経由で帰るのをさっさと諦めて、今のところ動いているクールマイヨールに降りるロープウエイで降りることにした。なに、地上に降りてしまえば何とでもなるわさ!

クールマイヨールのロープウエイ・ステーションからシャモニーへは3時間おきにバスが出ていて、幸い1時間ほどの待ちでバスが来た。ただし、地上で国境を超えるにはパスポートが必要だった。持ってきておいて正解だった。











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アラカン編集長モンブランを行く!

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