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その11.畑事情 2005年 7月上旬

収穫

畑には収穫の時期がやってきた。全滅状態のじゃがいもはせいぜい5kg。
Kさんにどのくらいとれましたかと聞くと、30kgと答えた。
ウチの畑と作付け面積はたいして変わりない。この差はいったいなんなんだ。

ぼやいたってしょうがない。ダメなものはダメなんだから。


ナス、ピーマン、ニラ、サニーレタス、ブロッコリーなどは順調に収穫がある。しかし、順調というのは贅沢な悩みではあるが、追い立てられるように毎日食べなければいけないのだ。

ブロッコリーは3本の苗を植えたのだが、収穫は一気にやってくる。3本という微妙な数は、お裾分けするにはもったいなくて、自分で食べるには飽きる。
仕方がないからさっと塩茹でにして冷凍庫に仕舞った。あー、わたしって根はケチだったんだとまた一つ自分を知った。

インゲンが数日前から収穫できるようになってきた。

インゲンがとれだすと、農作業が長くなる。丁度よく育ったインゲンを見つけては、一つひとつ収穫していく。この作業は蚊との戦い。気が付くと5匹くらいが血を吸っている。「こんのやろう!」っと叩き潰す。


ブロッコリーには交尾したままの、天道虫もどきのなんだか分からない虫がたかっている。即、指で弾き飛ばす。葉っぱをよく見ると青虫も丸々と太っている。これは鋏でちょん切る。

弱肉強食かあ。虫を食べるわけではないけど、ふと自分は虫には勝てる。
・・・などと思う。

次の日、畑に行くとやっつけたはずの虫がさらに数を増している。草など想像を絶する速さで伸びる。それでも収穫はあり、有難いのか迷惑なのか分からなくなる。

今年は雨が多いので、水遣りをする必要がない。これは大助かり。自然に生えてくるミニトマトも10個ほどを収穫した。やはり美味しい。これから最盛期に突入するはず。

Hさんからミニトマトをもらって食べたが、わたしのトマトとは比較にならない。Hさんのトマトは煮込みに回した。

やはり、自然に生えてくる大葉も、とってもとってもとりきれない。
Hさんは大葉の苗を買ったのに、すぐに穂が出てしまい、すでにおしまい。どうやら大葉やバジルなどシソ科の植物は植え替えをするとすぐに穂がでてしまうようだ。わたしのバジルもすでに終ってしまった。

KさんもHさんも高価なデルモンテの苗を植えている。ナスはデリシャスナス、トマトはナンタラトマト。普通の苗の3倍くらいの価格。
姿は綺麗だ。苗の成長も早い。しかし、わたしは本当にナスなの?本当にトマトなの?と疑っている。アメリカって遺伝子組み替えのメッカじゃん。

Hさんの奥さんがぽつりと言った

「変なナスよね、長ナスでもないし・・・。使いづらくてしょうがないわよ。普通のナスがいいのに。お父さん分かってないんだから」

わたしは昔ながらの苗がいいと思う。

アメリカの種苗会社は絶対に種が発芽しない苗を作る研究をしているそうだ。これはとても怖いことなのだそうだ。発芽しない種の遺伝子がほかの畑や草原に広がると地球は滅びてしまうらしい。

そのときを狙って、仕舞っておいた発芽する種を高値で売る?そんなバカな!

地道に行きたいな、姿が悪くたっていいじゃない。味があれば。

これはナスの話ですよ、人間の話じゃありませんよ。

人間だったらパッといきましょ、パッとね。花を咲かせましょ、派手にいきましょ。

一度だけの人生ですからね。


記:ひたにまりこ 2005.07.13

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