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その17.畑事情 2005年 11月中旬


秋の陣

11月も中旬。秋口に怠けたせいでわたしの畑には大根や小松菜などの作物がない。

しかしである、いまだにミニトマトが豊作で、しかも美味しい。ニラも柔らかく、いくらでも採れる。
さすがにナスやピーマンはダメになってしまい、来年新しい苗を植えることにした。





春菊はきれいな花を咲かせ唐辛子はまだまだ元気だ。

来年に向けて草取りをしたり、少し耕して石灰を撒いたりと、運動不足解消もかねて作業をしていると「何をしてるの」と地主の親戚おじさんが声をかけてきた。

「白菜あげるよ」おじさんの白菜は見事に大きくてしっかり巻いている。「みず菜もあげる」とチョー気前がいい。こういうときはありがたくいただくことにしている。


おじさんはこの日は気前がいい気分だったのだろうか、道行く人にも声をかけて野菜をあげていた。

このおじさん、腕がよくて、レタス、ブロッコリー、ニンジン、ホウレンソウ、白菜、ネギなどなど見事に作る。

「いやー、種蒔いてるだけよ」などと言いつつ、腕に自信があるのだろう。種蒔いてるだけであんなに見事にできるなら、あたしだって蒔いてるさ。とか思う。


見事な畑を作っているおじさんほど「種蒔いてるだけ」と謙遜する。Hさんも同じことをいうのだ。

でも、草一本も生えていない畑は種蒔いているだけではない。努力努力の日々に違いない。よく見ると微妙に腐葉土が混ぜてあったりして。

地主の親戚おじさんは定年後に始めたと言っていたけど、あれだけ見事にできると面白くて仕方がないらしく、Kさんがネギを植えて、レタスの種を蒔いていたところにまで紐で陣地を作ってしまった。


陣地を作られた所は二ヶ所。どちらも草ぼうぼうにしていたから、わたしも焦った。よく考えてみると、Kさんは紐で陣地を作ってから進出という方法ではなく、隣から責めて拡張をしていたのに、ある日紐で折角拡張した畑の一部を囲まれると、すぐに撤退してしまった。
わたしだったら、紐を移動して自分の陣地は守るのにと思った。

畑というのは手をかければちゃんと答えてくれる。大根も白菜も面白いようにできると、さらに作付け面積を拡大したくなるのだろう。密かに続く陣取り合戦みたい。これもタダで借りてる畑なので、こういうことが起きるのだ。これはわたしが借りている畑ですと主張できないのだ。でも、誰も権利など主張できないからこその陣取り合戦なのかもしれない。乗っ取られないように頑張らねば。

それにしても、地主の親戚という位置は大きい。Kさんガンバレヤ!


記:ひたにまりこ 2005.11.23

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