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その20.畑事情 2006年 3月中旬 (1)

春じゃ春じゃ!
久しぶりに畑にデジカメを持って行った。目的は畑のあぜ道に生えてる山東菜が結球 せずに立派な菜の花を咲かせる準備に入ってしまったから、仕方なく写真を撮ったら 食べようと思って出かけたのだ。ところが、無い!い、いったい誰がわたしの山東 菜を!とかなり焦った。

畑には既に二人の先客がいて作業をしていた。地主の親戚おじさんと名前は知らないおばさん。
軽い挨拶を交わしてわたしの畑に行くと

「畑やるのー」
とおじさん。
「やりますよ、もちろん!」

このおじさん要注意人物である。意欲的に、草ぼうぼうの畑を片っ端から奪っている のだ。 今日このおじさんが耕していた畑はわたしの畑の隣、昨年まではMさんの畑だったと ころだ。正確に言えば、Mさんが草とともにサツマイモなどを育てていた畑に突然紐 が張られてしまったところだ。

草ぼうぼうといえばわたしの畑だって大差ない。Kさんの畑の一部も紐で囲まれてし まった。おとなしいKさんは何も言わずネギを安全な場所に植え替えていたっけ。


ご存知とは思うがわたしはおとなしくない。草が生えようがわたしの畑はわたしの畑 なのだ。そこで、なにげなく聞いた。

「わたしたちの畑は、最初は1万円で借りていたけど、相続がらみでいつ売りにださ れるか分からないからお金はいらない代わりに、突然工事が始まっても文句は言わな いでねって言われているんだけど、それってどうなりました?」
「え?そうなの?何も聞いてないよ」
「今耕しているとこほとんど売りに出されるかもしれないところですよね」

どうやらこのおじさんは地主の親戚ではないようだ。中肉中背色黒のおじさんはみん な同じに見えてしまう。IQテストでも極めてパターン認識に問題があるという結果も でている。

そこへHさんが通りかかった。

「頑張ってるねえ」

ひとしきりジャガイモを既に植えたとか世間話をして、Hさんはスリーエフにコピー をとりに行った。「これでも忙しいのよ」とか言って。

おじさんはお昼だからと先に帰って、入れ替わりにHさんが帰ってきた。
「あのおじさん地主の親戚じゃないの?」
「違うよ、○○○に勤めていたOZAWAさんだよ。定年でさ、ここを管理しているKONDOUさんの弟の知り合いらしいけど、弟さんおとなしいから、空いてるところは どうぞ使ってくださいなんて言ったもんだから、片っ端から自分の畑にしてるでしょ。 油断できないよー」

Hさんの話によると、わたしが地主の親戚おじさんと思っていたおじさんは正確にい うと3人いるらしい。あそこの畑は道の向こうの人、あそこはKONDOUさんの弟さん、そしてOZAWAさん。

えー、待って待ってー。3人もいるのー。全部同じおじさんに見えるよ。わたしは、 道の向こうのおじさんに白菜を貰って、OZAWAさんにお礼を言って、むしった草や枯 れた苗をKONDOUさんの弟に焼いてもらったことになるのだ。今まで全部同じおじさん だと思っていたのにさ。

ああ複雑。

この日わたしは、畑を取られては大変だと思い、必死で耕してしまいました。数日の 内には、Kさんにお願いした種芋も手に入りそうだし、いよいよ2006年の畑が動くこ とになりました。

ちなみに、わたしの山東菜はOZAWAさんに刈り取られ萎びていました。でもさすがに 畑の中の山東菜は無事。ニラも復活して、春はすぐそこに来てますね。

記:ひたにまりこ 2005.03.14

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