<さくら さくら>
恵比寿通いをしている間に桜が咲いた。小さな若葉も一斉に顔を出し、そのうちあっと言う間に見る見る大きくなってしまうだろう。今の、チ・チ・チ・チと枝に咲いた様についている若葉が好きなのだけれど・・・
電車の中で素敵なご夫婦をお見かけしました。間違いなく桜がらみのお出かけ。テーマはモノトーン。ご主人は白黒ツィードジャケットに黒い皮のパンツ。奥様はお着物。結城紡ぎでしょうか、殆ど黒無地の中に、ちらほらと桜が結城独特の細かくて緻密な絣で描き出されている。しかも絵羽で。帯は黒白の総鹿の子に淡い色調で桜が刺繍され帯締め帯上げは白。薄墨の草履にアンティーク風のバッグ。一見帯の桜文様と似た円形の打ち出し金具がついている。よく見ると何か動物のよう。
座っていた目の前に立たれたので思わずじっくり観察させていただいちゃいました。桜の色を生かすように計算された墨色の装い、きっとこのお二人が桜の下に立たれた姿そのものが、花見の目を楽しませてくれるに違いありません。
すっかり楽しい道のりとなりましたが、これもお二人のお陰と”観察ぐせ”のせいです。観察ぐせは小さい頃からあり、どうやら持って生まれたものの様。幼稚園の時、全員が出て来ても1人出て来ない私。迎えに来た母が見た私はあじさいの葉にたまった水滴をじっと観察。何を考えていたんでしょうね。興味を持って見ると世の中には面白いことが色々あります。広い世界にも小さな世界にも。
新人社員だった頃、コピーを頼まれるとうれしくてうれしくて。お金を払わずにコピーがとれるワ!なんて思ってね。最新のコピー機には様々な機能がついていて、早く、きれいにそして何か工夫出来ることはないかとルンルンとっていました。私の頭の中には?や!がいっぱい。これがものをつくることの原動力ではないかと思います。
ちらほら咲き始めのうれしさも、満開の晴れがましさも素敵な桜ですが、私は桜吹雪が好きです。手の届かない所で咲いていた桜が私の所まで降りてきて、優しい花びらに囲まれる幸せ。花びらが舞って、いつもは見えない風が見える驚き。良い季節はあっと言う間ですね。
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