<ashes and snow>
グレゴリー・コルベールの写真展を見てきた。見てきた、というか、体感してきたと言うべきか。
2月、mogiちゃんがブログで紹介していて、ちょっとそそられる思いが頭のどこかに残っていたのだが、バタバタしている内に忘れてしまっていた。が、タイミングよくfumieさんが行ってきた、と資料を見せてくださった。”行くべし”の言葉が頭の中に響き、私にしては珍しくスグ行った。
場所はお台場。移動サーカスならぬ移動美術館。現地でコンテナをリースし組み上げ、去る時は返却。この考えだけでもぐっと来る。
見に行った日は4月も半ばだというのに大雨で冬のような寒さ。時たま雷も。お陰で人もまばらで、このアートを体感するには最適な環境となった。コンテナに打ちつける雨音が思わぬBGMとなって、写真の水滴や風と重なり、空間を満たしている。ただ、あの寒さの中暖房もなく、じっと2時間近く見続けるのはちょっと辛抱がいったけど。
大空間の中、和紙に刷り込まれたセピア色の動物や、巨大スクリーンを泳ぎ飛ぶ生き物が飛び出してきて、3Dの様に空中に漂っている感覚。自分も一緒に漂っている気持ちになり、つい椅子から足が浮く。ヒトは美しい。マチスの”ダンス”のように泳ぐヒト。大木に耳をつけると水を吸い上げる音が聞こえると言う。動物に寄り添う人々は、樹皮下の音を聞いている様に見えた。言葉のない会話。そのような時、ヒトはなぜ目を閉じるのだろう?全身を耳にして相手の心に聞く姿勢。静であり動。じっとしていてまるで死んでいるようだが、確かに生きていて体温を感じる。
今夜、私と天井の間の空間にはヒトやゾウが舞い、相変わらず雨音が続いている。 |