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なかつりょうこの Time is... タイトル

Essay 昔のこと、今のこと夢について

夢という言葉をどう定義するかにもよりますが、単純に「=(イコール) 願望」と解釈するなら、私はこれまでずい分とたくさんの夢を叶えてきたことになります。「夢」と呼ぶには恥ずかしくなるような小さなことまで含めると、よくもまあこれだけと、自分でも感心してしまうくらい。

当然、失敗もあります。もう少し若い頃には自分を過信して、ありもしないことを求め、居もしない私を探してはひたすら自滅するという、さんざんな思いを経験しました。仕事だって、いったい何回変わったことか。ある時など一日働いただけですっかりつらくなり、朝家を出たまま会社を素通り、そのままフラフラと、何と青森県まで行ってしまったことも。どこからって、もちろん大阪からです。

そんな“こまったちゃん”がこれまで何とか生き延びてこられたのは、周りの人たちの優しさと、心の中に、常に何かしらの夢があったからです。ではここで改めて、夢について考えた時、自分がさほど「ドリーム」というものに対して特別な感情を抱いていないことに気づかされます。なぜなら私にとって、願望がわく(つまり夢ができる) → 計画を練る → 実行する、という一連の動作は、例えるなら冷蔵庫の中身がなくなったから近所のスーパーに買い物に行くのと同じくらい、ごく自然なことだからです。

夢についてムネ肉が欲しかったのに売り切れていた。どうしよう。
― トナリノ町マデ買イニ行ケバイイジャナイ。
今からじゃ帰ってこられないよ。
― 駅前ニビジネスホテルクライアルデショウ。
明日、仕事は?
― 仮病ナラ得意デス。
今月お金ないし…。
― 給料日マデ、米ダケ食ベテ暮ラシマショウ。

「夢に向かって」と言えば格好はいいですが、それは決して特殊な行為ではなく、こういった何でもないことを積み重ねた上にちょこんと乗っかっているものを、単に取りに行く作業に過ぎないんじゃないかな。その単純さゆえ、夢にまつわる多くの物語に人は素直に共感できるのかもしれません。(注:これはあくまで例え話です。実際の買い物ではこんなことありえません。ささみを買います。)

夢とは、生活の中にあるもの。どんなにビッグに見える夢でも、本質は同じだと思っています。呼吸をし、ごはんを食べ、眠ることができる。これらの喜びをより確かなものにしたくて、人類は夢という素敵な道具を生み出したのでしょう。別に夢がなくたって、毎日が幸せならそれでじゅうぶん。無理して探す必要はないし、ひとまず生きて、もしも何かが見つかったら、そこで初めて一生懸命になればいい。真摯な気持ちで取り組めば、失敗しても振り向いた時、自分がかけがえのない宝物を手にしていることに気がつくはず。夢は必ず叶うというのは、そういうことを言っているのだと思う。

夢を見るのも楽しいけれど、それと同じくらい日常が好き。ニワトリが飛んだ。何て嬉しい。これから先も、ずっとこんな気持ちで暮らしていけたらいいのに。


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