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なかつりょうこの Time is... タイトル

Essay 昔のこと、今のこと
東向きの部屋

 

現在1DKの部屋に住んでいます。1Kではありません。私の基準では立派な1DKです。それはさておき、キッチン以外に部屋がひとつしかない住居においては、ベランダ( = 窓 )がどちらを向いているかということは、住人の生活に、部屋が3つも4つも(あるいはそれ以上も)ある家にしか暮らしたことのない方にはきっと想像もつかないくらい大きな影響を及ぼします。

南向きの部屋。理想です。以前住んでいた部屋も南向きでした。貧乏暮らしの中、降り注ぐ太陽の光にどれだけ心慰められたかわかりません。しかし、そんな美しいことを言っていられるのも所詮秋から春までです。夏。貧乏ですので当然クーラーなんてついていません。その部屋を、優しい優しい太陽さんが、朝から晩までそれはもう懇切丁寧に暖めて下さる。ワンルームのつらさは、他に逃げ場がないことです。嫌でも「そこ」に居なければならない。暑さを避けて、「ちょっと奥まで」という技はききません。

朝日今住んでいる部屋は、東向きです。予想に反して、夏のつらさはなんと南向き以上です。南向きの場合、朝は斜めから陽が入り、やがて正面にくる頃には太陽は高く上がっています。結果、実際に日が当たるのは部屋の半分程度。ベランダから遠い位置にさえいれば、熱を直接体に浴びることはありません。が、東向きだとそうはいかない。夜明けを合図に日光が0°の角度で襲い掛かり、部屋中をまんべんなく焼きつくします。(要は西日の逆バージョン)遮光カーテンごときではとても太刀打ちできません。平日はよいのです。問題は休日です。ああ、また朝が来た。苦しい。逃げるか。しかしどこへ? キッチン? まだ起きあがりたくないよ。休みじゃないか、もっと寝るぞ! ううっ、熱い。顔が燃える。布団で防ごう。うっ、よけい熱い。…そんな苦悩が何時間も続きます。

それでも、東西南北ひとつ選べといわれれば、私は迷わず東向きを選びます。午前中は狂ったように差込んでくる太陽も、午後になればきれいによそへ行ってくれます。そしてそれは、暮らしてみてわかったことですが、物を干すのにとても都合がいいのです。前の部屋では、日当たりがいい反面、陰干しをしたいものに関しては夜に干したり曇りの日を選んだりと結構不便に感じることがありました。それが東向きだととっても簡単。日に当てたいものは午前中に、日に当てたくないものは午後になってから干せばいい。ベランダを目一杯利用できるんです。畑で言うなら二毛作。すばらしい! 夏の朝の苦しみは、窓に分厚い布をぶら下げておくなど、工夫次第でどうにかなるもの。ささいなことですが、一日に半分ずつ、日のある暮らしと日のない暮らしとを体験できる東向きの部屋は、私のお気に入り。南向きより断然お勧めなのです。(できるなら奥にもうひとつ部屋が欲しい…)

避けられがちな北向きの部屋も、何らかの理由で日光に当たれない人、あるいは日に当ててはいけないペットや植物を育てている人などには安心して暮らせる快適な環境かもしれません。西向きのメリットは今のところ考えつきませんけど…。どの向きの部屋が自分のライフスタイルに適しているのか、機会があれば一度住み比べてみるのも面白いのでは?


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