― For You ―
ちょっとすっぱいカクテルに
顔をしかめてる私を
見つめていたでしょう
水面に揺れる街のネオンに見とれてる
私の視線の先
探してたでしょう
手をつないで通り過ぎてゆく恋人たちを
どんな気持ちで見送っていたの
ベンチに腰かけるふたりの間の
小さな隙間
どんな思いで埋めていたの
前を歩くその背中に
優しい気持ち覚えても
”会いたい”と知らずつぶやいていても
そこに恋は見つからなかった
人生はギャンブルだって言ってたね
そんな生き方がとてもうらやましいよ
不安を勇気に変えてゆける力が
あなたにはある
そう信じてるから
素顔の私を好きになってくれた人
その気持ちに応えることはできないけど
これから先あなたのことを心の糧に
きっと強く生きてゆける
ひがみ屋の小さな女の子が
この夏にちょっぴり大きくなれたの
ありがとう
だから今はこの言葉を
何より大事に思いたい
ありがとう
今はせめてきれいな気持ちのまま
さよならを言わせてね
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私にとって、恋はいつも“する側”でした。女性としての自分に自信が持てず、万一私を好きになってくれる人がいたら、誰でもいいや、その人と結婚しようって、高校を出る頃まで半ば本気で考えていました。
19歳の夏、初めて告白というものをされました。”万一”が晴れて現実のものとなったわけですが、その時、心の中にそれまで想像もしなかった感覚、女としての誇りが芽生えるのを感じました。同時に、男の子って好きな女の子のことをこんな目で見るものなんだと、感動というよりはむしろ、軽い衝撃を受けたことを今でもよく覚えています。
悪いことが重なると、自分の不運をついつい嘆きたくなります。でも、人生の中でたったひとりでも、私のことをあんなにきれいな瞳で見つめてくれた人がいる。ツイてない、なんて言ったらばちが当たります。月並ですが、彼の幸福を心から祈っています。 |