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なかつりょうこの Time is... タイトル

Poem 実はメロディーもついています第19回  23歳(4) ― 真昼の赤とんぼ ―

このコーナーでは、10代後半から現在まで、わが身の状態や心情の変化をその時その時に書き綴った詞と照らし合わせながら、30回に分けて振り返って行きます。

― 真昼の赤とんぼ ―

過ぎた夏はなぜだかいつも
片恋気分
風にこたえるほうき草
おてんと様はやけに高くて
あたしだけのものだった

よりそい歩くことさえも
とどかぬ幻と
幸せしらない歯がゆさを
一途なロマンのせいにした
ほんとはいちばん幸せな頃

真昼のあかとんぼ
光にすけて
何を思ってゆきますの
ゆらゆら ゆらゆらら
あんたこのまま
あたしと生きてゆくつもり

 

いつかきかせてあげましょか
少し も少しと
母にせがんだ子守うた
明日も天気になればよい
心がふっとゆるみます

他人であふれた都会にも
秋はかわらずに
あなたのもとへくるのです
かって気ままな夢みましょ
ましろな雲がちぎれてとんだ

真昼のあかとんぼ
ひとつの空を
何を願ってゆきますの
ゆらゆら ゆらゆらら
あんた も一度
あたしを抱いてくれないの

真昼のあかとんぼ
光の中を
誰といったいゆきますの
ゆらゆら ゆらゆらら
あたしあんたに
一度も好きと言ってない

 

旅館業務まだまだ継続中。山はいく分、秋の訪れが早い。中庭を飛び交う赤とんぼの群れに心打たれて。

置いてきた人は恋しいけれど、会いに帰ったところで何が変わるわけでもない。口さえきければ幸せだった昔はもっと、心が満ちていた思う、…などと大人ぶったことを言いたくなること自体、子供だったんでしょうね。たぶん。「生活が変わってちょっぴり成長した私」という設定に、少々酔っていたところも。
かっこつけつつ、それでも秋は人を正直にする。だから切ない。微妙なお年頃なのです。そんな時、ありませんでしたか?

今後紹介する分も含め、このコーナーの中で私の一番好きな作品です。


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