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なかつりょうこの Time is... タイトル

Poem 実はメロディーもついています第22回  23歳(7) ― 空の話 ―

このコーナーでは、10代後半から現在まで、わが身の状態や心情の変化をその時その時に書き綴った詞と照らし合わせながら、30回に分けて振り返って行きます。

― 空の話 ―

コンクリートにかこまれた
生活に疲れたと
あなた 飲んではくり返す
いつか見た空の話

両手広げても余るほど
限りなく広がる青
呼吸するたび抱きしめた
ただ生きている喜び

そうね街に住む者は
知らず街に遊ばれて
ネオン無しには
明日の夢さえ見られない


たぶん街で暮らすには
あなた きれいすぎたのね
止めないわ 出てゆくのね
体だけは気をつけて

だけどあなた 覚えていてね
街には街の空がある
千も万もの願いをこめた
美しい空がある

たとえ街の憧れが
人の弱さを隠す
言い訳としても
私はここを離れない


こんな小さな空だけど
見上げながら信じながら
人は生きる
誰にも明日を消せはしないから

好きな人ができたなら
きっと話してあげてね
あなたが一度は愛した
空と女の物語

 

「あなた」は、逃げたがっている自分。「私」は、踏ん張っている自分。小さく切り取られた空だからこそ、祈らずにはいられない。ここにいて下さい。いなくならないで下さい。

山から帰り、東海道旅行を終えてすぐに、姉と二人で暮らしはじめました。仕事が続かない。当然金もない。「自分の分はどんなことをしたって払うから」って、家を出る時あんなに約束したのに、結果はさんざん。世に言う「プータロー」状態が続き…、情けなくて、誰に会うのも恥ずかしくって、顔を上げて外を歩けなかった。「普通に社会人するのはもう無理なんじゃない? あなたひとり養うくらいの余裕はあるわよ」これ、母の言葉。「だからそんなに思いつめないで」

愛があることは理解できた。だからこそ、ショックでした。蟻んこみたいなスピードでもいい、きっと立ち直って、自分の働いたお金でおまんま食べられるまでになるんだ。今はだめでも、きっとなるんだって、いつも自分に言い聞かせていたから。それをやめたら、生きている意味がないって思ったから。

働ける体があるのなら、何をおいても経済的自立。それが私の「大人」である最低条件だったのです。


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