
東海道16日目 1月27日(月) 晴れ
江尻→奥津→由井→蒲原→(富士)
どんどん富士山が近づいてくる。天気は快晴。どきどきする。

由井町は古き町並み。例のおしゃれな道標に導かれ、旧道を歩く。「間の宿」なる史跡らしいものをぼーっと見ていると、おじさん登場。「色々出してあげるから来なさい」と家まで連れて行かれ、観光案内図やら町のパンフレットやらをどっさり渡される。「しっかり勉強していきなさい」 こんなに見てまわってる時間ないよお…。

途中、日本橋から京都に向けて歩いているという中年の御夫婦に出会う。聞くところによると、この世には東海道ネットワークやら何やら五十三次に関する資料は五万とあるそうで、好きな人っているものなんだと改めて驚かされる。
富士川の堤防でお弁当。草の中を蛇行する川。赤い鉄橋、雄大な富士。川面には逆さ富士。鳥の影が現れてはまた消えて、完璧すぎる美しさだ。ところで右下の写真、正面に富士山がいるはずなのだけど、お天気が良すぎて空に溶け込んでしまったらしい。ミステリアスな写真だ。
宿泊は、蒲原と吉原の中間地、富士のホテル。共同風呂から富士山が見えるので“男の人が来る前にどうぞ”と言われ、入ってみる。なるほど、銭湯の絵のようだ。
風呂から富士を見るというのは、ただ見るのではなく、全て脱いで裸の状態で富士山を仰ぐという事に重要な意味があるのだと、フロントのおばあさんが教えてくれた。夕焼けに染まったピンク色の富士は、何とも言えず優しい。どうしてあの富士に登ろうなんて思えるの?例えば美しい花を見つけた時、わざわざその上を踏みつけて歩くだろうか。
富士山は、遠くにありて思うもの。越えてはならない一線。畏れ多い事だ。
ホテル加島泊 |