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美味しい空間 3 |
UPDATED 06-01-20 |
「大手町カフェ2 黒幻焼のこと」
前回の大手町カフェでお会いした彫刻家の小林晃一さんの作られた黒幻焼をご紹介したい。
小林さんの彫刻は大きなものもあるらしいのだけれど、大手町カフェに飾られていたものは小さな作品が主だった。球形の上に不思議な植物が生えている。円柱の上にも生えている。この植物がありそうでなさそうな形をしていて存在感がある。なんとなくサボテンに似ている。
小林さんによるとサボテンは人間に近い植物だとのこと。
サボテンはある一定の距離を置いて生える。
サボテンは水の少ない砂漠で生えているので、身を守るために、お互いに距離を置いて生えるそうだ。
そうそう、人間は本能的に自分の周りにぐるっとテリトリーをこしらえて踏み込む他者がいると不安になる。距離を置きたがる。だから満員電車はみんな苦痛なのだ。
そういえば形も人に似ていて、アニメなどでよく擬人化されている。種類もものすごく多く、最近はとても人気だそうで「電磁波を吸収するサボテン」もアメリカ NASAでも研究されているとのこと。
さて話がそれたが、その小林さんが彫刻という分野を飛び出して作ったのが「黒幻焼」。
黒幻焼はその名の通り漆黒の焼き物だ。瓦などの色とは違い深い黒。とってもコクというか奥行きのある漆黒なのだ。このつや消しの、墨のような黒を出すために試行錯誤を重ね、炭を混ぜたりと満足いくものにされるのにずいぶん時間をかけられたという。
「漆黒の器に緑の植物を生ける、これはまさに漆黒の宇宙空間に浮かぶ青い地球の姿。(パンフレットまま)」それをおいた所どこでも、小宇宙空間が現れる、ということだそうだ。なかなかおしゃれでもある。
彫刻だと一握りの人にしか、伝えられないので、手にしやすい焼き物という形を通じて 宇宙、地球、環境などを多くの人に考えてもらいたいということが、小林さんの思いだと感じ入った。
いろいろな形があるが、やはり丸いのがいい。地球鉢というそうだ。長々とお話していただいたお礼に、いただいていこうとして、「うっ…」と詰まった。カフェに入る前に、紀伊国屋書店で4,5冊の資料を購入してしまって、お茶代しか残っていないのを思い出した。
奇妙な間が開いたまま沈黙…。頭の中は色々な考えがめまぐるしく飛び交ったけれど、唐突にお礼を言って失礼する。だって「実は買い物をしてお金が無いので、これをいただきたいけれど、云々かんぬん」なんて言えませんでしたもの。
カフェを出るとき振り返ると困惑した顔の小林さんが視界の隅に入った。
あーぁ、赤面の至り。
黒幻焼窯元 小林晃一
HaBBle Plants Studio (ハッブル プランツ スタジオ)
〒340-0113 埼玉県幸手市幸手3637
Tel 0480-44-1310 Fax 0480-44-1328
Email plants7373@io.ocn.ne.jp |
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