数年前のことです。仕事の関係で数人で飲んでいるときでした。隣に座っていたF氏が突然私に、言いました。
「このごろ、家の奥さんとうまくいってないんだよね。」って。
そうでしょうねぇ。私と同年代のF氏、働きざかりだし、仕事人間。真面目だし…。
おせっかいの私は、思わず秘策を伝授。
「こんなところで、仕事仲間と飲んでる場合じゃありません。さっそく婦人雑誌に載っている、人気の高いステキなレストランを予約して、奥様にデートのお誘いをするんです。奥様を大切にエスコートして、間違っても、『高い!』なんて口走らないように。もったいないなんて、おくびにもだしてはいけません。分かりましたか」
なんて自分の経験に基づく、余計なことまでしつこくレクチャーしてしまいました。
さて1週間後。
打ち合わせの後でF氏が苦渋の面持ちで言うには
「それが、『行かない!』と断られたんです」
「えぇ!なんで…」
「わざわざ、パーマをかけたり、何を着ていくか悩んだりするのが面倒だということらしいんです。友達と行くほうが気楽って言われちゃいました」
これには私も絶句。F氏がかわいそうだったり、自業自得だと思ったり。
奥さんもちょっと歩み寄りをがんばろう。せっかくご主人が気が付いたんだからね。と思ったものでした。
日本の男性は、奥さんと一緒に出かけることをもっとしなくては、というのが私の自論。父は大正生まれだけれど、母と二人で良く出かけていたから、そう思うのだろうか?
ちょっと散歩、休日の買い物、お茶をする。食事に行く、飲みに行く。なんでもいい。 いつもはそれぞれの仕事や家事・育児におわれて、ゆっくり話す暇も、相手を思いやる心のゆとりも無いかもしれない。だからこそ、二人っきりの時間が必要だ。はっきり言えば夫婦は他人。仲良くするにはコミュニケーションが不可欠。「へぇ、こんな色の服着ていたんだ。意外と似合うな」とか「あら、白髪が増えてきたのねぇ」なんて思ったり、話題になっていることの意見のやり取りをしたりして、相手をきちんと見つめることが出来るのじゃないかと…。
妻と夫って関係の上だけで、知ってるつもりになってちゃ面白くない。ダメなところもあるけど、こんな良いところもあるって理解しあって、認めていることを素直に口にだす。外見上の老いは仕方が無いけれど、お互いチャーミングな男と女でありたい。これって、相手のいない私の願望かしらん?
ともかく、離婚を手軽に口走る同年代の友人知人には、今のパートナーを大切にすることをおすすめしている。だって、片目をつぶって受け入れてくれる新たなパートーナーは、そう簡単に見つからないだろうし、1人の老後は気楽でもあるけど孤独でもあるだろう。
かく言う私の理想の老後は別居結婚。7日のうち4日は2人で仲良く暮らし、3日は1人で孤独を愛し、なんちゃって。
後ろから覗いた息子に「まずは、相手がいなくちゃね!」って言われてしまいました。
う〜ん!言えてます。
※結婚前には両目を大きく開いて見よ。結婚してからは片目を閉じよ。byフラー
おひまな方はこちらをどうぞ http://kuroneko22.cool.ne.jp/marriage.htm |