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夏目 麻生の
なんてことない「えとせとら」 −遊んで、食べて、仕事して−

フィレンツェ、フランス 迷走の旅!
UPDATED 07-08-17
 

3. 美味しいランチ、探せども探せども・・・。

出発前、荻窪のイタリアン「ドラマティコ」(前述)の新しいオーナーシェフにフィレンツェに行くと話したところ、お友達のためにシェフが書いた「フィレンツェのおすすめスポット」のコピーをくださった。
ご本人の修行した店は超高級店でそちらは伺えそうもないので、お友達がいる店を教えていただく。その他にもランプレドット(牛の胃袋の煮込み)の屋台やトラットリア、ワインとハムが美味しいパニーニ屋なども地図に印が付いている。

ベッキオ橋とっても丁寧に教えていただいて、ランチはそのお友達のいる「バリック」という店で必ず食べようということに決めていた。街の中心から離れ、ベッキオ橋を渡ってアルノ川の対岸に。
1345年に建設されたベッキオ橋は、メディチ家の人たちが、雨の日でも傘をささずに対岸の教会まで行けるように架けたという贅沢な橋で、2層になっている。上の階は両岸をつなぐ回廊、下の階は、橋の建設費や維持管理費を負担した金細工商(当初は肉屋街だったが臭いがひどく、16世紀になって立ち退かされた)が軒を並べている。最初から店舗と住宅がある橋として計画された優れものだ。

橋の両側はものの見事に、貴金属の店でキラキラ輝いている。ウィンドウには、無造作に見えるほどどっさりネックレスや指輪が並び、一つ一つを丁寧に見ていたら頭が痛くなりそうになった。こんなに並んでいるとおもちゃのように見えてしまうのは、買えないもののヒガミだろうか。原宿の竹下通りのような賑わいだが、平均年齢がこちらのほうがぐっと高い。そうそう、ここだけは私が一番早く見終わって、2人をたっぷり待つ羽目になった。橋の端からアルノ川を眺める。コルシーニ宮殿などの古い建物が両川岸に並び、空には白い雲がぷっくりと浮かび、やはり別世界。けれども、緩やかな川の流れに癒されるのは、どこにいても同じだった。

そこから さらにかなり歩き、地図を頼りに、やっと目印の「サンタ・マリア・デル・カルミネ教会」に着いた。まず、食事ということで、中には入らず素通りをして「バリック」という店を探す。ところが見つからないのだ。地図で見る限り、この辺りのはず。それで、目の前のカフェに入ってたずねたのだけれど、まずフランス語が通じない。英語もダメ!イタリア語で店の名前を書いてもらわなかったので、「バリック」といろいろなイントネーションで、言ってみたが「わからない!」という返事(らしい)。う〜ん、発音がなってないのかも?それでは、「トラットリア・ベットラ」は、どこかと聞いたのだけれど、その店はなくなったと言っているらしい(yukiさんの通訳だけれど・・・)ではありませんか。

そんな!もう二度と来れそうもないのだからと、2人をその場において、カンカン照りの中を、その辺の路地裏を走り回って探す。しかし店がまばらだし、ほとんど閉まっていて良く分からない。ひとりで探しても、英語もイタリア語も、話すことができないと気が付いて、心底情けない心持ちになった。それにしてもほとんど人が歩いていないということはどういうことなのかしら。シエスタ(イタリアでもするって聞いていたから・・・)、それとも土曜日のせいでお休み?路地裏は緑が多く、なんだか我が家のそばを歩いているような錯角に「うふっふ」と思わず笑ってしまった。

気がつくと30分位も探していたのだろうか、待ちくたびれたyukiさんが探しに来て、泣く泣く諦めることに。カッライア橋を渡り街の中心部に戻ってからも、私は性懲りもなく、彼の地図を頼りに美味しい店を探すつもりだったが、「もうイヤ!どこでも良いから座わりたいの」と歩き疲れた2人は揃って言う。ごもっとも!!結局、小さな広場にあるレストランのパラソルの下で、パスタとサラダのランチを食べる。パスタは日本のほうがずっと美味しいと思ったのは、せっかくの店が見つけられず悔しかったからかもしれない。

日本より、日差しも強く乾燥しているので、体が水分補給を求めているせいか、ビールがとても美味しい。「日本で飲むより、ぜんぜん酔わないの!」とhiroさんは3杯目を注文。ホントかしら?私はやっぱり日本と同じように真っ赤になっているのだけれど・・・。「ベットラ」は後でインターネットで探したら、正しくは「トラットリア・アラ・ヴェッキア・ベットラ」。ブログで紹介している人がいて、店内も料理も良さそうで「ここんちのパスタ、鬼ウマでした。」と書いてあるではありませんか。あぁ〜、行きたかった!! シェフにも申し訳ないことをしたし。

自他共に認める方向音痴が揃ってしまっている、3人組。いつものことで、早くも計画通りには行かない、迷走の旅の始まりなのだった。 何はともあれ、お腹はそれなりに満足したし喉も充分潤したので、元気百倍。アカデミア美術館に向かう。




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