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夏目 麻生のなんてことない「えとせとら」 −遊んで、食べて、仕事して−


おいしい空間 20 「分とく山 ホテル インターコンチネンタル東京ベイ」

UPDATED 08-01-26

歌舞伎の後、せっかく着物を着ているのだから、食事は和食にしようという事に。でも、あんまり窮屈なところは避けたいと思うのは、着物を着慣れていない身の悲しさ。そこで、ホテル インターコンチネンタル東京ベイにある「分とく山」に行くことになった。このホテルは少しアクセスが悪いため、かえって落ち着いた雰囲気のホテルだ。その3階の一角にそっけないほど何もない空間があり、そこには凛とした白い暖簾が・・・。店の名前など、どこにもない。こういう感じ、とっても好きだなぁ。イタリアにもフランスにも真似できない、日本の美しさ。

店内はゆとりのある空間で、入り口と同じようにすっきりと落ち着いている。すべてテーブル席で照明は暗め。カウンターの中が一番明るく、料理人の隙のない動きが浮かびあがる。全体的にシンプルで清潔感を感じられるように設えてある。
案内されて、白木のカウンターと白いカバーをかけられた椅子の間に身をおくと、ちょっと気が引き締まる。この日本的緊張感も結構好き。これからどんなお料理が眼の前にあらわれてくるのかと、内心ワクワクもする。

さてお料理。
先附は「南瓜豆腐」に巻海老・岩茸・千社唐を添え、べっ甲あんをかけたもの。次に「鴨山河豚素麺」。鴨の入った山河豚(やまふぐ=こんにゃく)の素麺で、青ねぎと黒胡椒がたっぷり入っていて、素麺の独特のシコシコ感が面白く、総料理長 野崎洋光さんの創作力を感じさせる一品。他のお客も「これは何ですか?」と聞いていた。

凌ぎは「帆立新蒸」。帆立と白菜の細かくしたものを卵でまとめて蒸し、若菜あんをかけたもの。椀は、「海老東寺巻(海老を湯葉で巻いたもの)」で、梅の花に型抜きをした海老芋・生姜・人参、そして芽蕪、若布などをあしらってある。盛り付けの美しさと出汁の旨み。椀物をいただくと、しみじみ和食はすばらしいと思ってしまうのは歳だからだろうか。

お造りは寒鰤とあおり烏賊で、さらっと。「穴子の蕪蒸」に続いて、「鮑磯焼」が出た。
これはすごく美味しい。岩のりと鮑の肝を混ぜて、鮑に絡めて食すのだ。やわらかい鮑の旨みと磯の香りを一緒に楽しむ。う〜ん!これこそ日本の大人の味。
次にお盆の上に小さな器がいくつも乗ってきた。「あん肝寿司・生子霰和え・金目鯛チーズ焼・大根唐墨挟み・鶏バジルクレープ巻き」などだが、今ひとつ、ピカッとしたものがないのは残念。その後の「甘鯛のちり蒸し」は美味しかった。非常に薄味で、素材の豊かな味わいをゆっくりいただく。そして、中ぶりの土鍋で炊いた「雑魚と山椒のご飯」が圧巻。かなりお腹が一杯なのに、しっかり味わってしまった。甘味は林檎ゼリー果物添え。

評判の「分とく山」だからこその期待感が高かったので、満足と不満足が交差した。こうなると、総料理長の野崎さんの作るものを食べてみたくなると全員の意見が一致。さあ、それはいつのことになりますやら・・・。ほとんど予約が取れないもの。

お土産に、残った雑魚ご飯をおにぎりにして下さった。
持ち帰って、息子がパクついてるのを見ているうちに、たまらず一口分けてもらったのでした。
今年も、我が家には体重計は出現しないだろう!

 

「分とく山 ホテル インターコンチネンタル東京ベイ」
営業時間 11:30〜14:30 / 17:30〜22:00
席数 72席 全席禁煙
電話 03-5404-2245(直通)
http://www.interconti-tokyo.com/rs_wak.html



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