|
|
|
 |
|
〈…さて、日々衰えていく頭脳を厳しく「しばくかい」の季節と相成ってまいりました。年四回、三月に一度、壊死に至りつつある脳細胞を蘇生させ合いましょう。〉
博多の「芝句会」から過激な案内ファックスが届くと、来れないヤワな奴は死んでしまえと言われているような気になり、ついつい出かけてしまう。そのスケベ心がアダになるとわかっていながら…。
お誘いは、主宰者のYさん。下の名前が「寛治」なもので、「いい感じ○○寛治」と自称しておられる。九州のコピーライターの大ボス的存在。同時に吉行淳之介の謦咳に接した文学の徒であり、別途、文芸の技を17文字に結晶する場を形成せずにはおれないのだろう。7月末、私も前回に続いて参加した。
しばくかい、とは、そんなオリックス清原的河内弁だけの由来ではなく、博多名物・鶏の水炊きの名店「芝」で開催するからでもある、二重の掛け詞なのだ。そのあたりから、手が込んでいるのがわかろうというもの。よって私はこの電脳空間に書かせていただく拙文さえ技巧から離れられないクチなので、同句会では普通の俳句よりギトギトに詠んでいいのかなと思って、ちゃらちゃらひねると、今回も非難を浴びた。
私の駄句はさておき、この芝句会、適度の緊張感と、何てんだっけあれ、テンション! そう、そのテンションが高くて、相互の演出が巧みで、なかなかに楽しい。うまい焼酎と水炊きを忘れそうなほどである。季題が出て30分以内で作句しなければならない。それが2回。今回は「蜥蜴(とかげ)」と「冷酒(れいしゅ・ひやざけ)」だった。二重季語は厳禁。
にもかかわらず、私の掟破りはほとんど犯罪的だった。2句目の「冷酒」の時、〈冷酒に蜥蜴を漬けて 絶倫の〉とやった。はしたないこと、このうえなかった。Yさんほか皆さん、秋霜烈日の気合いで出直しますので、破門しないでくださいませ。 |
記:福田 章 2006/08/01
特派ルポ:九州よかとこばい
|
|