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大阪市平野区・JR平野駅の周辺はかつて「平野郷」と呼ばれ、堺と並ぶ自治都市として近代史に足跡を残す。21世紀を迎えた今も、町を歩けばいたるところに江戸時代の面影を残しており、近代的な建売住宅と軒を並べるミスマッチが不思議な景観を醸し出す。
旧平野郷では町の人たちの手で古い町並みを残す取り組みが行われている。町起こしの一環として行われているのが全国でも珍しい「町ぐるみ博物館」である。
特定の建物に展示物を並べるお仕着せの博物館とは違い、町全体を博物館として開放している。たとえば町の一角にある呉服店が、古い映像資料を保存している「映像資料館」になっていたり、そこから歩いて数分のところにある「新聞屋さん博物館」では大正から昭和初期の新聞や報道関連の出版物を集めている。
そこからさらに十数メートル離れた和菓子屋さんの店先が「和菓子屋さん博物館として、まんじゅうや最中などの木型を展示している。

それぞれの博物館の多くはお店の一角に資料を展示していて、ご主人が長年にわたって収集した展示物の説明を平野の歴史と共に聞かせてくれる。マニァアル化された退屈な解説ではない。どれもこれも生活に直接結びついた「語り部」としての話なので、聞いていて全く飽きないし「もっと聞きたい」という興味が尽きないのだ。自分が今住んでいる町のことを語るのだから、その言葉には「生命の息吹」を感じる。
他にも「駄菓子屋さん博物館」「珈琲屋さん博物館」「町家博物館」「幽霊博物館」「平野郷民俗資料館」「へっついさん博物館」「自転車屋さん博物館」などミニ博物館が林立している。ただしそれぞれに本業の傍ら町おこしの取り組みとして開設されているので毎日公開されているわけではなく、毎月第4日曜日に全館無料で見学できる。ただし「幽霊博物館」は夏季のみ(要問い合せ)。
このようなミニ博物館のほかにも、江戸時代に建てられた古い町屋も残されているので、まさに町そのものが博物館だ。日本で一般にイメージされる「博物館」というよりは、1960年に始まったフランスのエコミュージアムや1900年代初頭にイギリスで発祥したナショナルトラスト運動に近いのかもしれない。
参考URL
おもろいで平野
http://www.omoroide.com/index_em.html
専用インフォメーション電話 06-6791-2683 |
記:平藤清刀2006/04/24
特派ルポ:大阪おもろいでぇ
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