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イースター(復活祭)はキリストが十字架に架けられた後、復活したことをお祝いする日。日本ではあまり馴染みがないが、キリスト教の信者が多いカナダでは、クリスマスに勝るとも劣らないほど重要な行事なのだ。
春分の日以後の、最初の満月の次の日曜日がイースターサンデー、この日はキリストが復活した日として、カナダでは祝日になっている。イースターが近づくと、商店の店先には、イースターエッグやイースターうさぎをあしらったリースが飾られる。
スーパーのお菓子売り場には、イースターカラーである黄色や紫などのカラフルな卵の形をしたチョコレートが並ぶ。卵は生命の始まりを象徴し、うさぎは、古代より、繁栄・多産のシンボルとされているからだ。
イースターは、冬が去り、草木が芽吹き、動物達が伴侶を見つけて新しい生命を産み出す季節を祝う日。その頃までに、バンクーバーの鳥たちも、新しい命を生み出す準備を始める。
まず鳥達は恋をして伴侶を得、巣作りを始める。今年もイースターの前から、いつもは一羽で飛び回っているカラスがカップルで仲良く語らうように、木やフェンスに止っていた。水辺に行くと、水鳥が仲良く一緒に泳いだり、丘に上がってエサをついばんでいた。
しかし私にとって気になるのは、アオサギだ。アオサギは私がバンクーバーに来て初めて見た鳥、珍しいだけでなく、まずその容姿に魅了された。
カナダのアオサギは日本のアオサギより一回り大きく、Blue Helonという種類。海岸や、林の中でひとりひょうひょうと佇んでいる姿は、孤高の人を連想させ、物静かで堂々とした風貌に惹きつけられた。

それが繁殖時期になると、高い木の上に集団で巣(コロニー)を作り、卵を産み、ヒナを育てるという習性があることを知った。私が最初にそのコロニーに気が付いたのは、昨年の早春、テニスを楽しんだ帰り道だった。テニスコート近くの高くて大きな木々の周りが柵で囲まれ、「頭上にアオサギの巣があります。巣の破片や木の枝が落ちてくるので、柵で囲みました」というお知らせが貼られていた。木の上を見上げると、まだ葉が茂っていない木々の枝に数多くの巣が見えた。そのお知らせを見るまで、余りに高い木の上なので、気がつかなかったのだ。
普段は静かに孤高を好むアオサギも、春が来て繁殖の時期になると、コロニーに集まってきた。そして高い木の上でガーガー・ギャーギャーと騒がしく鳴き、カッブルで巣作りに励むようになった。
そして時々、枝をどこからか拾って飛んでくるアオサギが見られた。その頃には、アオサギのファンが木の下にカメラを持って集まり、コロニーのある木の周辺は、とても賑やかになった。
今年もまた、アオサギたちの子育てが始まる。新しく生まれた雛は、1年後には成鳥になる。
来年のイースターの頃、またその成鳥は、恋をして伴侶を得、またこのコロニーで新しい命を育てるだろう。
そんなことを考えながら、ふと木の下を見ると、イースターカラーの黄色い水仙が咲き乱れていた。
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記:藤野美津子
特集:春待ちのころ…
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