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南緯6度、正に南の島、バリ。暑い所で働くには、やっぱりスタミナのあるものを食べなくちゃ!
ジャムゥという漢方が根付いているインドネシア。食べものから精を得る、というのは、漢方が根付いている国では共通した考え方なのかもしれません。
それにしても何でも食べちゃうインドネシア人、その魔の手(?)は田ウナギ、ヤギ、ウサギ、そしてなんと○○にまで及んでいるのです…!!
ヤギ肉の串焼き、サテ・カンビンはポピュラーなスタミナ食。私はちょっと風邪をひきそうだな、という時などに食べます。骨付き肉がぶら下がっていて、炭焼きのいい匂いがしたらまず間違いなくサテ・カンビン屋さん。
グレと呼ばれるモツたっぷりのスパイシーなスープ、ピーナッツソースのかかったサテ、白飯の3点セットが「ルンカップ」。つまり完全版。グレだけ、やサテだけと白飯、という食べ方をしているバリニーズもいます。サテはソースのお陰か変なクセがなく、スープはモツの旨味がしっかり出ていて美味。
田ウナギはパダン料理屋さんで日常的にお目にかかれる食材。大抵はカリカリのから揚げになっています。真っ黒いにょろっとしたもの達が何匹かまとめて縛られて揚がっている様はややグロテスク。食べてみると、中までカリカリに揚がっているので田ウナギ自体の味は全くしません。サンバルとよく合います。私はどうしても、怪鳥のようにくわっと開いた口のせいで頭まで食べられません…。

サテ・クリンチはウサギのサテ。フランス料理では高級食材の部類に入るウサギも、バリニーズの手にかかればピーナッツソースで食べる香ばしい串焼きに早変わり。獣特有のクセが多少あるものの、ソースのおかげでかなり食べやすいです。
さてさて、ここからは愛犬家の皆様は読まない方がいいかもしれません。かく言う私も愛犬家(今一緒に暮らしてるのは猫だけど)。この話を聞いた時は「えぇ〜…」と肩ががっくり落ちてしまったものです。
バリニーズは犬も食べてしまうのです。これもやっぱりサテにして。元々バリには、特別な祭事に茶色の毛の犬を生けにえとして捧げる風習がある地域があります。食べられてしまうのはそれ以外の毛色の犬。「RW」と書かれた看板を見つけたら、そこが犬のサテ、サテ・アンジンを食べさせるワルン(食堂)です。
肝心の(?)お味はというと、脂が少なくて肉が固く、ソースの味だけで食べる、という感じのよう。とても食べる気にはなれなくて人づてに聞いた話で恐縮ですが。
「そんなにおいしくないんだったら、どうして食べるの?」「すごく精力がつくから」
そうなのです、ご紹介してきたスタミナ食、女性はほとんど食べません。サテ・カンビンの屋台に行っても、いるのは男性ばかり。時々デート中らしき若いカップルや、家族連れがいたりするけれど。なぜならインドネシアのスタミナ食は、イコール「精力増強剤」と考えられているから。つまり男の人達は、夜のためにわざわざおいしくもない犬を食べたりしているわけですね。どこの世界も男の人の考えることって…同じよね。
でもでも、サテ・カンビンや田ウナギは本当にオススメ。食べやすいし元気になります。風邪のひき始めや治りかけの時に食べると、体の底から力がつく感じで、風邪なんて吹き飛ばしてくれちゃいます。夏バテにもぴったり。スタミナ食で精をつけて、思いっきりバリを楽しんでくださいね。
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記:本君田綾子
特集:世界の夏を食べ歩き!
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