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夏と冬の日照時間の差が極端に大きいドイツ。日の出から日没までの時間が、冬至の頃は10時間足らずなのに、夏至の頃には16時間以上になるというこの国に暮らす人々には、日本人の私にはどうしてもついていけない、ある生態パターンがあります。それは特に夏の時期「ものすごく貪欲に日光を浴びる」ということ。どのくらい貪欲かというと、いったいこの人たちは、光合成を行っているのか?と思われるほどの貪欲さで、 その勢いに押されるあまり、天気のいい日に室内にいると、何か大切なことを逃しているような感じがするほどです。
というわけで夏は、戸外に座れるテラス席のあるレストランやカフェは、非常にポイントが高いわけです。そして、さらにポイントを高める要素は「おいしいサラダがある」ことであるといえます。
近年、人気を博しているサラダのパターンは、グリーンサラダをベースにツナやチキン、トマトやルッコラ、オリーブ、ナッツなどのトッピングを選ぶというもの。これらのサラダは、ヘルシーで、さわやかで、ボリュームがあって、そしてどことなくイタリア風、であることが求められます。スタンダードなドレッシングは、オリーブ油とバルサミコ酢をミックスしたビネグレッテソース。ボウル一杯のサラダにパンがついてきて、これ一品で主菜になります。

ところで地球温暖化が叫ばれて久しい昨今ですが、ドイツでも年間を通しての平均気温が上昇していて、ここ10年くらいで夏が本格的に暑くなり、冬があまり寒くなくなったと言われています。
そういえば10年くらい前から国内でオリーブ油の消費量が増え、その一方でマーガリンの消費量が減少していると言われてきました。食卓のドイツ離れ、イタリア化が進んできているとも。夏は特に、イタリア風のものが喜ばれます。もちろんサラダ、そして冷製パスタや冷製スープなど。
「子供のときは、夏の暑い日に何を食べていたの?」と20〜30代のドイツ人の皆さんに尋ねてみました。みんな、うーんと思い悩んでから「夏といえば、BBQかな」などと答えます。しかしそれは、料理というよりアトラクションではないですか…。
突き詰めると、昔は夏がそんなに暑くなかった、ゆえに、ドイツ料理の中で特に「夏の料理」 らしきものはなかった、ことなどがうかがえてきます。
一方で意外にこの時期、お客の入りが悪くなるのが、中華やタイ、ベトナム料理などエスニック系のレストランだと言われています。こういったお店がよく、夏の間は1カ月くらい閉めて改装工事をしていることもしばしばです。東南アジアは暑い国なので、夏にこそ、その料理は適している気もするのですが、ドイツ人にとっての夏の食事は「テラス席」 「サラダ」「イタリアン」「BBQ」あたりが、揺るぎない構成要素になっているみたいです。
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記:見市 知
特集:世界の夏を食べ歩き!
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