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夏がやってくると、水茄子(みずなす)が食べたくなる。
といっても、私が水茄子の存在を知ったのは去年の夏だ。夫の実家が大阪・泉州地方で、全国的に有名な水茄子の産地なのである(といっても、ほんとに去年まで、私は知らなかったが)。
「水茄子って、どんな味?普通の茄子とどう違うの?」
「まあ、とにかくうまい。ぬか漬け最高。値段もめちゃ高いで」
…夫の説明ではよく分からない。分からないなりに期待値は上がる。
彼の実家に行ったときに、義母がキュウリと水茄子のぬか漬けを出してくれた。
水分がたっぷりなので、食感を楽しむために、普通の漬け物より分厚く切るのがコツ。
ひとくち食べて、あまりにジューシーなのに驚いた。香りがよくて、ほのかに甘みさえある。「水茄子、ではなくて水梨?」名前の聞き間違いかと思うくらい、果物みたいなおいしさなのだ。私はすっかり水茄子のとりこになった。
普通の茄子より丸くて、つやつやしていて、水分がたっぷりなので、その分傷みやすい。しかも日持ちがしない。ぬか漬けも半日漬けたので充分。それ以上だと酸っぱくなってしまう。生のままでも充分おいしい。味噌田楽も焼き茄子もおいしい。とにかく毎日食べる。泉州の人たちにとって、夏の到来=水茄子のある食卓なのだ。
今年は夫と一緒に買いに行く機会ができた。お店で売っている水茄子に初めてご対面。ハウスものはさすがに高い。でもさすが地元、露地物になると一袋200円。といってもここは地元の農協。産直だから安い。スーパーだと1.5倍はするらしい。
ちなみに、我が家(千葉県)の近所のホームセンターでは、普通の茄子の苗の倍以上で「水茄子」の苗が売っていた。やっぱり高級品なのね。
もう少しするともっと値段が安くなるから、箱でたくさん送ってもらおう。
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記:乃木倫子
特集:世界の夏を食べ歩き!
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