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ブラジルは、貧富の格差の激しい国だ。金持ちは自分達の住宅を警備員で囲み、貧しいものは家政婦として、その住居に足を踏み入れる。貧民街では、でこぼこの道を、重装備の警察の車が住民を押しのけるように土煙を上げ、中流階級のブラジル人は決して近づきたがらない。
そんな天と地にわけられたような、ブラジルのストリートが、平等にデコレーションを競い合う機会が4年に一度ある。
「私のストリートはブラジルに首ったけ!」ワールドカップに合わせて行われる、コンテストの名前だ。リオ市内の210のストリートが登録され、その美、創造性、オリジナル性を競い合う。まさに、ブラジルへの、そしてサッカーへの、愛を競い合うといってもいいコンテストだ。
資金は、住民からの寄付と個人投資。集められた資金で、インク、旗、布などを購入し、思い思いに自分のストリートを飾り立てる。
コンテストの禁止事項にあるように、デコレーションは通行人や道路交通を邪魔してはいけない。といっても日本でいうと交通法違反のようなことを平気でしている。公衆電話も、歩道と道路を分ける線も、道路自体も、ブラジルの色、緑と黄色で埋め尽くされる。
作業は、交通を邪魔しないように、深夜始まる。明け方近くまで何人もの人が、ペンキを塗ったり、旗を張ったり、そして、周りからはそれを励ますかのように歓声がとぶ。
夜、友人達と飲み歩いて、自宅に帰るときのこと。青信号で右折した私の前に、人がたちはだかった。「ペンキがまだ乾いていないから、ここを通らないでくれ」。他は一方通行でここしか通る道がないと説明したが意味なし。私と共に、停止する羽目になったほかの車の運転手達と、立ち話をするはめになった。
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記:高橋直子 2006/06/16
特派ルポ:おーい!リオ!
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