出西と書いて「しゅっさい」と読む。斐伊川のほとり出西で焼き物窯を構える陶芸家・多々納弘光氏の自宅を訪ねた。多々納さんは民芸に造詣が深く、かつてこの地域の女性たちがで日常の暮らしの中でつむいできた藍染について書かれた『ふるさと"斐川"探訪シリーズ-4・染めと織り』の筆者でもある。
著書には、暮らしの中で実際に使われ多くが消えていった染めと織りのわずかに現存する美しい布が納められ、郷土の綿作や染織の歴史などが深い想いとともにつづられている。
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「藍の発酵が進むとある日花が咲くんです。あじさいのようでしょう」
小さな陶芸工房の一隅に、藍を仕込む釜を見せてもらった。別棟には昔ながらの手機織が3台。染織家の奥さんが、旧い染織の復元に力を尽くしている。
通された居間がまた素晴らしい。復元なった板染めの布がかけてあったり、囲炉裏の周りにカスリの小座布団、さりげなく置かれたしぶい焼き物。写真を撮らなかったのが返す返すも悔やまれる。
お茶うけにいただいたのがニンジンやゴボウのスライス、つくしを姿のままお菓子に仕立てた愛らしいお菓子。多々納さんや奥さんと飽きず話していると、スローライフなどという言葉がむしろ気恥ずかしくなる。穏やかな心豊かな暮らしが伺える。
*『ふるさと"斐川"探訪シリーズ-4・染めと織り』のお問い合わせは
斐川町教育委員会 TEL0853-72-0211 |

斐伊川の支流三刀屋川の桜を見にいった。川沿いにおびただしい桜、桜、桜。ただただ美しい。
この日の泊まりは来た道を戻って平田。向かう途中から怪しい雰囲気。空が、空気が黄色いんである。大陸からの黄砂が先がかすむほどすさまじい勢いで吹き寄せられているのだ。
もうどこへも行くのを止めて宿入りした。 |