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汗と努力と、ちょっとお気楽な畑作りの顛末を、
畑をしたい、畑で悩んでいる、畑を自慢したい……方々に贈ります。
その16.うどん事件
畑のまわりはパサパサと潤いのない眺めです。
そろそろ霜が心配。ハクサイはひとつ収穫して、残りはセーターを着せました。
外側の葉を集めて、頭のところでぎゅっ、見事な着ふくれハクサイの出来上がり。

先日、このハクサイを使ってうどんをこしらえた時、事件が起こりました。
麺類は大好物なので、ひとりでお昼に食べるときも、ちょっとだけこだわって、鰹節と昆布で出汁を取り、麺は吉野葛うどんを使います。
出汁と生姜のいい香り、つやつやのうどん、九条ネギとハクサイの色合いもなかなか綺麗。
我ながら、美味しそうな一杯が出来たじゃないの。さぁさぁ、いただきましょう! 
ところが、箸を伸ばすと、その先に何かが見えました。
とたんに心のなかで猛烈なせめぎあいが。
「あ、ゴミだ。いや、ゴミじゃないよ。いやいや、やっぱりゴミでしょう!」
本当はゴミじゃないって、見た瞬間に分かったんです。だってよく知ってるものだったから。
プカプカ〜ッと浮いていたもの、それはアブラムシなのでした……。

収穫後に家で気がついたのですが、ハクサイって、葉のやわらかい部分がシワシワしてますよね? あそこの裏にたくさん潜んでいたんです。
一枚、一枚、丁寧に洗ったのですが、洗っても洗っても取れない。一晩水に浸けてもダメ!
本来わたしは、大雑把で面倒くさがり。大抵のことは「まいっか」と片付けてしまいます。けれど今回はさすがにそうはいきません。
だってせっかく育てたハクサイだもの、どうしても食べたいではありませんか。
こうなったら目を皿のようにして調べるしかありません! 
意を決し、前のめりでチェックしていたら、ふと視線を感じました。
葉っぱから目を離してそっちへ顔を向けると、心配そうにこちらをうかがうオットがいました。
ヨメのただならぬ気迫が恐ろしかったのかもしれません(笑)

うどんの中にいるアブラムシを見て、そのとき考えたことをふと思い出した。
ハクサイは、アブラムシやヨトウムシなど、害虫被害が多く、無農薬で育てるのが難しい品種。結球するまでに何度か農薬を散布するのが一般的だそうです。
今まで農薬の悪い面ばかり見ていたけど、この大変な手間をそっくり引き受けていたのも、農薬だったんだと気づき、ハッとしました。
これからも自分達は無農薬で野菜を作っていきたい。けれど、もし日本中の野菜が無農薬になったら、本当にみんな喜ぶのかな?
つまりは、こんなうどんを、どれくらいの人が受け入れられるかってことだ。

もちろんわたしは、ひょいと避けて、いただきました。
だって、うどん大好物だもの。

記:おおたか みき 2007.12.28
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