勝手に読書録

カラー高山植物

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作者名:白籏 史朗(発行:1982年7月)
ジャンル:植物図鑑
出版:東京新聞出版局

Cf.
増補新版カラー高山植物(発行:1996年9月)
※画像イメージは増補新版になります。

カラー高山植物


本著は残念がら既に絶版になっている。とあるアマゾンのとあるマーケットプレイスで、幾冊か求められるに過ぎない。併記の『増補新版……』を薦めたほうがあるいは正解なのかもしれないが、あえて82年版を推すにはそれなりの訳もある。

白簱史朗といえば、自らを「山岳カメラマン」と称した最初の人。アルピニスト顔負けの厳しい山行によってのみ遭遇を許される山景をカメラに収め、見る者の心に迫る写真作品の数々を世に送り続けた写真家として、広く知られている。我が「あそびすと」に於いてもVIVA ASOBISTのコーナーにご登場いただいているとおりだ。

ただ……
『カラー高山植物』の巻末に掲載の著者プロフィールの写真とVIVAに登場いただいたときのご本人の様子はどう見ても差異は歴然。何を隠そう本著刊行は1982年昭和57年、著者は御年80歳になんなんとするわけで、それは当然と言えば当然の理だ。

実は本著との出会いは氏に取材させていただいてから数か月の後のことで、剣岳登山を控えて前泊した雷鳥荘のロビーに置かれた書物の中から見つけたのだった。草花にも造詣が深いとは聞いていたが、あまりにもの素晴らしい著作に、時を忘れて見入ってしまった。
何時のころからそこにあるのか聞いてはいないが、恐らく何年、いや何十年にも亘って雷鳥荘を訪れる人々が一様にページを繰ったのだろう、背は擦り切れ、今にもばらばらになりそうだった。
それほど魅了されたとはいえ、なにせもう古書にも近いこの名著が手に入るなど、夢にも思わなかった。実際、氏を取材する前の予習で写真集を数冊入手した際もアマゾンの検索でヒットしなかった。
それが何がきっかけだったかさえ忘れてしまったが、つい最近、検索にひっかかった時は思わず目を疑ってしまった。注文して手元に届いたのを開けてみて、ようやく「雷鳥荘で手にしたもの」と同一であると納得した。

確かに今ほど印刷技術が発達していなかった当時のカラー写真は、もうひとつ鮮明さに欠けはする。発行当初、つまり昭和57年当時5000円していたのが、マーケットプレイスで2000円を割るという現象もビックリ。がしかし、そんなことは本著を微塵たりとも貶めるものではない。いや、31年も前に刊行なったこの手の書籍がなお2000円の値がついているほうが、本書の価値を体現しているのに違いない。

もちろん、氏の画像表現力は印刷技術の如何などものともしないのは言わずと知れたことではあるが、より以上にひとたび本著を開けば、記載の草花のひとつひとつに付記された説明の、懇切丁寧と造詣深さに引きずり込まれて読み耽ってしまう。某「山と渓谷社の高山植物」の類の巷に出回っている図鑑には到底及ばない。
学名、分類、分布など通り一遍な表記に加え、その亜種や分岐の妙にも及び、あるいは悠久の時を経て草花が、どう「世界を旅してきたか」まで窺い知る。本著は表題こそ「写真集」となってはいるが、立派な高山植物図鑑であると同時に、いわば心豊かな草花ロマンなのだ。

なぜまた14年の歳月を経て『増補新版……』が前書きも「カラー……」のそのままに発行されたかは推して知るべし!(内容と当該の写真に変更はないが、カバー写真だけは恐らく最新の作品、もしくは加修正のものに置き換えられ、先端印刷技術の恩恵に浴している。表記については巻末のプロフィールの表記:略歴、著書が倍ほどの文章量になって、より丁寧になったのと、まずは写真が96年対応のものに差し替わっている)

あ!
ひとつ欠点!!
重い! スゴク!!


※本書(82年版)のお求めはとあるアマゾンで早いもん勝ちです!!!












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