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おもいでリスト」にエントリー確実、公開前の話題の映画。懐かしいシーンの掘り起こし。「独断と偏見」「愛と思い込み」をこめてお届け


カンヌ映画祭で「最高の作品!」として各国メディアの絶賛、注目を集めた本作。その後のマーケットでも、世界22ヶ国で一挙公開が決定した記録的作品だ。



7月の韓国公開では、台風という天候の悪さにも関わらず、初日45万人の動員を集め、今まで1位だった『ブラザーフッド』の記録を軽く乗り越えた。
この話題作の日本公開に先立ち、ソン・ガンホ(長男役)を始め、一家を演じた俳優たちと監督、計6名の来日記者会見が行われた。花束のプレゼンターとして、同じ韓国出身のユンソナさんが登壇するなど、華やかな会見となった。


Q: この戦いを通じて、何を伝えたかったのか、お聞かせください。

ポン・ジュノ監督: 家族は怪物と同時に、世の中とも戦うんですね。世間はこの一家を誰も助けていない。国や社会、システムというものが、彼らのような弱者を助けたことがあっただろうか? そうした疑問を投げかけたいと思ったんです。



ソン・ガンホ: 私が演じた役は少し滑稽に見えると思いますが、私は、彼こそがもっとも正常な人間だったと思うんです。巨大な組織の中には多くの秩序があります。私たちはそうしたものに慣れすぎていて、本当に純粋な「家族を思う」という気持ちを忘れてしまっていたのではないかと思うのです。
人間が作った法則や秩序よりも、「家族」という絆が大切なんだ、ということを皆さんに考えていただきたいですね。


Q: 怪物の誕生にアメリカが密接に関わっているようですが?

ポン・ジュノ監督:  米軍による毒物の垂れ流しというのが実際に韓国でありまして、それをもとに、風刺をこめてこの映画を作ったんです。
日本でも、『ゴジラ』は広島の原爆が原因で生まれたという背景がありますので、そうした歴史が、怪獣の誕生の原点になっているんではないかと。でも、アメリカのことだけでなく複雑な社会矛盾も描いているので、単なる反米映画というわけではないんです。


Q: グエムル(怪物)の造形について詳しくお聞かせください。

ポン・ジュノ監督:  まず、デザインのうえでいちばん大切にしたのはリアリティです。
モチーフは、実際に韓国で汚水が川に流されたことによって生まれた、背中が曲がった奇形の魚です。また、韓国の俳優と合うもの、アジア的なものをお願いしました。ですので、あまり他の怪物映画に見られないものが出来上がったと思います。
歩き方が変だったり、倒れたりとか、怪物であっても完璧ではなく、ときにはミスをする。そんなディテールにこだわりました。最終的にはグエムルもひとつのキャラクターとなったので、性格を設定したんです。ちょっと性格の悪い、根性の曲がったハイティーンというように、突発的な行動をしたり、苛立ったりしたりとか。より人間味を持たせるために、韓国の具体的な俳優を想定しながら作り上げました。


Q:  最近、日本ではなかなか韓国映画が当たらないという傾向があるわけですが、この作品に関してはどうでしょうか?

ポン・ジュノ監督:  日本は怪物映画の王国ですよね。ゴジラとか。その部分を日本の皆さんがどう楽しんでくださるのか、気になりますね。
産業的な側面からいえば、確かに最近は一部の韓国映画が期待外れだったものがあるようですが、でもそれは普通のことで、どこの国にも完成度の高い作品から低い作品まで、様々な作品があるわけです。なので、できるだけ完成度の高い作品を紹介できればなぁ、と思っています。この映画が、ひとつのターニングポイントになると嬉しいのですが。


会見中も笑顔が絶えず、写真撮影のときも本当の家族のように仲がよかった監督と俳優たち。危機のときにも、家族が一丸となることですべてを超えていける。そんなことを肌で感じさせてくれる会見だった。


 ・公開 9月2日(土)有楽町スバル座ほか東宝洋画系にて全国拡大ロードショー
 ・公式サイト http://www.guemuru.com/
 ・シネマピア記事ページ


(C)2006 Chungeorahm Film. All rights reserved.

記:林田久美子2006/08/31

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