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「なんで、今さら?暴走!迷走?!」「悪あがき、冷や水」などなど、忠告・警告・横ヤリを尻目にとにかく飛んで出ちゃうんです。もう、ほっといてんか〜!!!

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やりました〜!天狗岳・八ヶ岳登頂!!! やっぱスゴイわ!マイナス20度

その2.黒姫ヒュッテ〜東天狗岳〜黒姫ヒュッテ・下山 2月17日


05:00 起床。
大・大・大失敗!!!
リュックに入れたつもりで入れ忘れた。ヘッドライト。
せっかく、ちゃんと起きても何にも見えんがな〜

ハヤシさんのヘッドライトだけが頼りなので、何するにもぐずぐずと時間がかかる。アタックザックに入れるもの、リュックへ詰めてデポして置いていくものを分けて、あっちだこっちだしているうちに6:00になって明かりが点る。
下へ降りて朝ご飯をすませ、用をたし、身支度をしたりビーコンを装着したり…
さっさとやってるつもりが、なんだかしらないけど、何をやってもアタシがいっとビリッケツになっちゃうような。もーッ!イライラ〜!!!

外はマイナス20度。曇天で小雪が舞う。あたり一面、白々。もやいでいて見通しが悪い。アイゼンを装着し、ロープで簡易ハーネスを巻く。素手になるとたちまち手が凍りそうになる。また手荒れ防止用の綿手が役に立った。

07:20 黒百合ヒュッテ発
道の両脇の雪は渋の湯・黒百合ヒュッテ間に比ではなく、とんでもなくかさ高い。
「歩幅は短く、体力を保って!」
ただ一所懸命歩く。道の両側の雪景色も眼に入らない。首の筋がこわばるほどに、足元ばかり見つめて、何も考えず黙々歩く。ってか、何かを思っているユトリもない。
だんだん登りが厳しくなってくる。チビで歩幅がないので、ピッケルを支えに段を登る。
「何回も突かない!無駄な体力を使わない!!」
突き場所が不安でついツンツン、何回もピッケルを突いてしまう。

稜線に出た。
スゴイ!!!
これが雪山なんだ!胸を突かれる。
閉ざされた聖域に足を踏み入れるためには洗礼を受けねばならない。ヒョーヒョーうなりながら四方八方から風が容赦なく吹きすさぶ。雪面の凍った雪粒を巻き上げ、小雪をさらって横なぐりに吹きつける。
目出し帽をかぶっていても、わずかに露出している目の周りが痛い。めがねのレンズがまずは息でくもり、わずかについた水分が見る間に凍って、何も見えなくなる。メンドクサイからめがねを外せば、まともに目を開けていられないほど。
鼻水がジュルジュル出て、それが出た端から凍っていく。口も開けられない。ヒュッテあたりでマイナス20度だったのだから、高度を増し、これだけ風があれば体感気温はもっと低いのだろう。

ピークの手前でアンザイレン(ザイルでつなぐ)の指示。
シライシさん先導でハヤシさんがザイルでつないで先を行き、オオモリ氏の先導でアタシと他、男性3名が行く。

岩稜帯にかかるとさらに斜度がきつくなる。1歩で上がるしかない段を上がるのにてこずる。
「ピッケル使って!ハイタガーで!!」
「え?」
「何にも聞いてないね〜こないだ教えたでしょう」

いやや、ハイタガー、ロータガーとは聞き覚えはあるが、どんなんだっけ?
「こう握って、前で雪面にひっかけて身体を引き寄せる!」

机上講習の時に聞くには聞いたが、実際やってみなくちゃわかんないよね〜ブツブツ…

08:55 東天狗岳着(推測)
いやー、スゴイのなんの。ものの5分もいられない。ピークの標識についた雪霜が風の向きになびいて凍りついている。
人もまたしかり。全員霜げちゃっている。帽子も、まつげも髪の毛も白々。

ハヤシさんがチョー立派なデジタル一眼を出して、オオモリ氏に記念写真を撮ってもらった。オオモリ氏のデジカメが装置ごと凍りついて、レンズさえ出ないのを見るまでもなく、アタシはリュックに入れたまんま、カメラを出すさえしなかった。

09:00 東天狗岳発(推測)
ピークから降りしな、すれ違った他のパーティーのガイド?さんの立派な口ひげにツララが下がっていたのには笑ってしまった。
岩稜帯を過ぎれば、降りるのは得意なアタシ。「地球ってスゴイな〜」など雪山の稜線の厳しくも荘厳な風景にみとれる。こんなにモヤモヤでなければ、一体どんな光景が広がっているのだろう。

09:55 黒百合ヒュッテ着(推測)
山の冷たい空気の洗礼を受ければ、なんと小屋の暖かいこと!そして注文したラーメンをフーフーしながらすすることのなんと幸福感!!

10:55 黒百合ヒュッテ発(推測)
渋の湯までの降りは、この上なく楽しい。
「小走りだよ」
「はいッ!!!」
オオモリ氏のすぐ後ろをかっ飛んで歩く。平た目のところよりむしろ斜度があったほうが面白い。雪面に平行に足をつき、ついたと思ったら即座に次の1歩を出す。
ズルッと滑ってもゼンゼン平気。体重を真っすぐ下にかけておけば、右足スルー、左足スルー、滑るままに滑ってけば、歩くよかゼンゼン楽ちん。

ハヤシさんが遅れ始める。
チャンスとばかり、懐に温めたカメラを出して雪の樹林帯を撮ったりする。

「コダマさん順番変わって」
デターッ!!!
「両足並べない、体重を後ろにかけない」
ハヤシさんにゲキが飛ぶ。
うんうん、そうそう。

「降りるの早いですね〜ほとんど走ってたでしょ。後ろで大うけしてましたよ」
シライシさんに言われ、単純なアタシは思わず得意満面。

何回かシリセードを楽しみ、ワーイ・ワーイで1時間もかからず下山完了。

11:45 渋の湯着
渋の湯の温泉につかり、たっぷり温まって、信じられないことに洗い髪のまんまでも少しも寒いとも思わず、シライシさんの車に乗り込んだ。

風邪も引かず、筋肉痛もなく現在に至る。
天狗に参加する前にアルパインスクールに入会したので、次は3月の雪洞訓練。その後は何本かオオモリ氏のスケジュールをしっかりこなせば6月には富士登山ということになる。

うわーッ!マジかーッ?!!!


記:小玉徹子 2008/02/25


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