「書評」なんぞというたいそうなものじゃありません。「批評・評判」もどちらかと言うと苦手。
ま、無理矢理「おすすめの一冊」ってとこですか。

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■ カシスの舞い

記事年月日 2005/07/20
作者名 箒木蓬生 
ジャンル ??? 
出版 新潮社文庫 

カシスの舞い
本書を入手したら即座にカバーをかけること。
巻末「解説」は最後に読むこと。箒木作品は初めてという向きには特に上記2項厳守をお勧めする。
さて本書だがジャンルの記載はあえて省いた。ともかくも表題「カシスの舞い」に抱くイメージを大事にしたまま、何をも思うことなく読み進めるといい。

著者についての予備知識がないにもかかわらず、しかも本書を3分の1読み進める前に、著者の作品に対する「思惑」を読みとれたとしたら、読者の恐るべき直観力に敬意を表する。
など、単に当方、飛行機内の時間つぶしで「ボーッ」と読んでいたので、分からなかっただけかもしれないが。

とどのつまり、3分の1読み過ぎるまで、クレゾールの匂いとほのかな時に濃厚なロマンスの芳香を嗅ぎ取っただけで、最終的なストーリーの行方をつかむことはできなかった。

舞台は南仏マルセーユと近郊の港町カシス。主人公は日本人の精神科アンテルヌ・インターンとだけはお伝えしておこう。

安易に汲み取れない展開の行方ゆえに、読み出したら止まらない。法事ごとで田舎への行き帰りの機内で居眠りせず仕舞い。ちょっとした空き時間でほとんど読んでしまった。家に帰り着くや、ラストを読み込んだ。

まあ、「受精」の読後でお伝えしたとおり、著者の本領発揮分野だけに、ディテールの積み上げは見事。長々しい説明はストリー展開の厚みと説得性に貢献こそすれ、邪魔にはならない。

面白く読み終え、しばらくしてちょっと「ゾワーッ」ともさせてくれる。旅行のお供なんぞにちょうどよい量のお勧めの文庫本!この著者の手になるもの、続けて何作か読んでみたくもなる。

記: 2007-03-08